イーサリアム・ネットワークの送金利用、ビットコインに迫る勢い

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イーサリアム・ネットワーク上で発生した送金利用の1日の総額が約15億ドルに達しており、ビットコインと同水準に拡大している。4月16日、米国のビジネスニュースメディアDecryptが伝えている。

ブロックチェーンメディアMessariによると、「バリュー・トランスファー(価値移転)」というデータはイーサリアム・ブロックチェーン上で移動された資産の合計価値を表す。15億ドルという見積には、イーサ(ETH)だけでなく、ERC20ベースの複数のステーブルコインのバリュー・トランスファーが含まれている。2019年4月の日次約3億ドルの水準から、イーサリアム上のバリュー・トランスファーは徐々に増加してきた。

一方、ビットコインのバリュー・トランスファーは2019年7月に日次30億ドルを超えていた。しかし、2020年以降は20億ドル前後で落ち着き、3月の暴落を経てさらに減少している。

送金利用の拡大要因は、イーサリアム・ブロックチェーンでサポートされているステーブルコインと見られている。最も人気のあるステーブルコインであるテザーは昨年以来、従来のオムニプラットフォームからイーサリアムへと段階的に移行してきた。テザー以外にも、TrueUSD、USDコインなどが発行されており、ステーブルコインはイーサリアム・ネットワークの日次送金額の80%を占めている。イーサリアムの平均送金額はビットコインの2倍に膨らんでおり、大規模取引の担い手としての地位も確立しつつあるようだ。

2020年第1四半期(1-3月)に発行されたステーブルコインは80億ドルを超え、既に2019年の年間合計額に迫ろうとしている。ステーブルコインは昨年の4倍の早さで成長しており、「このまま行けば年内にもテザーがイーサリアムの時価総額を上回る」とMessariは指摘している。

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高橋奈夕

国際基督教大学4年。NYに支社を置くブロックチェーン専門のベンチャーキャピタルで半年以上インターンとして勤める。バイリンガルを生かして海外の記事を翻訳し、よりよい情報を国内に広めることにコミットしている。