中国国務院に属する行政部門である工業情報化部(MIIT)が、ブロックチェーンと分散会計技術標準化委員会を立ち上げた。中国人民銀行の幹部や学者と共に、ファーウェイやテンセントなどのテクノロジー大手企業が委員会に参加している。
13日付けのMIITのリリースによると、ブロックチェーンと分散会計技術標準化委員会は、MIIT、地方自治体、シンクタンク、大学、スーパーコンピューティングセンター、ハイテク企業から71人の研究者と専門家を集めた。メンバーには、Eコマース大手JD.com、通信機器メーカーのファーウェイ、インターネット検索バイドゥ、動画ゲームとソーシャルメディアを所有するテンセント、フィンテックのAnt Financial、そして北京大学や清華大学などが含まれている。
MIITの次官であるChen Zhaoxiong氏が委員長を務め、5名の副長は中国人民銀行のデジタル通貨研究院の1名を含めて、全て政府のスタッフで構成される。標準化委員会の具体的な計画は明かされていない。
ブロックチェーンはビットコインなど暗号通貨の基盤となる分散型台帳技術の一つだ。ブロックチェーンを使用すると、利用者は、ネットワークで発生するトランザクションやデータの交換記録を効率的かつ安全な方法で共有データベースに記録・管理できる。中央管理者の必要性が排除され、利用者間の透明性も向上する利点がある。
ブロックチェーンや分散型台帳技術の開発は通常、特定の問題解決を目指す個々の企業や組織によって行われている。技術標準を設定することで、中国はブロックチェーン技術開発に対する全国的な統一アプローチを展開でき、採用を促進できる可能性がある。
昨年10月24日に習近平中国国家主席は、ブロックチェーンの利用推進を指示していた。中国政府シンクタンク 国家情報センターは、複数の行政や組織を接続するプラットフォーム「ブロックチェーンベースドサービスネットワーク(BSN)」を4月25日にローンチ予定だ。
【参照記事】全国区块链和分布式记账技术标准化技术委员会组建公示
高橋奈夕
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