暗号資産レンディングサービスを提供するBlockFiが、証券取引委員会(SEC)に対してビットコイン投資信託に関する書類を提出したことが、1月30日に明らかとなった。
BlockFiは、暗号資産レンディング事業では最大手となる米国拠点の企業だ。Coinbase VenturesやGalaxy Digital、Winklevoss Capitalといった著名ファンドの他に、日本のリクルートが出資していることから国内でも人気のレンディングサービスとなっている。
今回BlockFiが提出した書類は、ビットコイン投資信託を行うためのものだ。ビットコイン価格の高騰や世界的な大企業の参入を受けて、機関投資家を狙った事業展開であることが伺える。
これに合わせて、BlockFiの2020年間収益が1億ドルに及ぶ可能性があることも報じられた。顧客の預かり資産は80億ドルを超え、12万以上の資金提供済みアカウントを有しているという。
2020年8月時点で、顧客の預かり資産が15億ドルであったことを踏まえると、わずか半年間で5倍以上の急成長を遂げていることがわかる。BlockFiはこれまでに3度の資金調達を行っており、2021年中の株式上場を目指しているという。
2020年末には、米金融大手のFidelityが暗号資産担保ローンを開始するためのパートナー企業として提携を発表しており、間接的に機関投資家への事業展開を行っていた。今回の動きは、より直接的に機関投資家を対象にした事業展開を目指す構えだ。
今後は、使用するほどビットコインが還元されるクレジットカードの発行も予定している。利用に際しては、地理面および規制面での制限が適用されるとしつつも、使用額の1.5%に相当するビットコインが付与される仕組みだ。
ビットコイン投資信託は、上場投資信託(ETF)が未だに承認されていない状況下では人気の投資商品として注目を集めている。BlackRockやGrayscaleなどが既に参入しており、ビットコイン価格の高騰と共に競争が激化しつつある。
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