DeFiにおける最大規模の業界団体DeFi Allianceが1月13日、5,000万ドルの資金調達と「AllianceDAO」へのリブランディングを発表した。調達資金を活用して、文字通りDAO(自律分散型組織)へと組織形態を変更する予定だという。
AllianceDAO(旧:DeFi Alliance)は、主にDeFi領域でアクセラレーションを中心とした事業を展開してきた。AllianceDAOによると、DeFiプロジェクトの時価総額上位100のうち、90以上のプロジェクトをアクセラレートしてきたという。具体的には、0x、Olympus DAO、Kyber Network、dYdX、Synthetixなどがあげられる。最近は、DeFiに限らずWeb3.0と呼ばれる領域に対象を拡大しつつあるようだ。
今回5,000万ドルを調達したことで、AllianceDAO自体も分散化を目指すという。出資者は暗号資産取引所GeminiのTyler Winklevoss氏、Crypto.comのBobby Bao氏、OpenSeaのDevin Finzer氏、LibraのMorgan Beller氏など計300人以上に及ぶと発表された。
出資者は、DeFiやWeb3.0を専門とする人物だけでなく、Web1.0やWeb2.0といった領域の専門家も集まったという。理由としては、DeFiをさらに発展させていくには、Web1.0やWeb2.0の知識と経験が欠かせないと説明した。
AllianceDAOは、DAOをデジタル国家と表現。米国は世界秩序としての役割を徐々に失いつつあり、EUは以前よりもはるかに結束力が弱回り、中国はその他の先進諸国と根本的に相容れないと言及した。今後はDAOが転換点となり、新たな組織形態が定着するだろうと予測した上で、DAOの特徴を次のように表している。
- デジタルファースト
- 国境を越えたグローバル性
- 権限がユーザーにある
- ブロックチェーンネイティブなコミュニティ
AllianceDAOは発表の中で、今後数ヶ月以内にDAOの運用方法やガバナンス構造、サービス説明ドキュメントを公開すると説明している。
【参照記事】Announcing Alliance DAO
株式会社techtec リサーチチーム
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