イギリス郵便局の提供するデジタルIDが、ビットコイン(BTC)とイーサリアム(ETH)の購入に対応したことが9月10日に明らかとなった。DeFi流動性供給プロトコルSwarm Marketsが仕組みを提供するという。
イギリスでは、郵便局の発行するデジタルID「EasyID」が普及している。ユーザーは1,000万人以上いるとされ、アプリで管理することが可能だ。イギリス全土で11,000以上の郵便局支店を含む25,000もの場所で使用できるものだという。
Swarm Marketsは、EasyIDを通してビットコインとイーサリアムに変換可能な交換券を発行する。ユーザーはクレジットカードや現金を使って、EasyIDを経由することで暗号資産にアクセスできるようになる。交換券を経由する必要があるものの、EasyIDアプリで一括管理ができるようになることを踏まえると、イギリスで暗号資産市場が盛り上がることが期待される。
Swarm Martketsは、自らを世界で初めてライセンスを取得したDeFiプラットフォームだと主張。実際、ドイツの連邦金融監督庁(BaFin)よりカストディ企業としての認可を得ている。
今回のサービス提供は、イギリスでKYC事業を手がけるYotiとの提携で実現したようだ。EasyIDの開発を主導したのも同社だとされている。郵便局は引き続きデジタルIDを提供するだけの立ち位置であり、YotiとSwarm Marketsが今回の中心にいると言えるだろう。
郵便局の提供するサービスを通して暗号資産にアクセスできるよう整備された国は、イギリス以外にも複数存在する。これまでに、リヒテンシュタインやクロアチア、オーストラリアなどの郵便局で暗号資産が購入できるようになったと報告されている。
今回の発表に対しては、一部のイギリス政治家が反対意見を表明しているという。郵便局のような民間に広く普及しているサービスが、暗号資産のようなボラティリティの高い金融資産を取り扱うことに懸念を示しているようだ。
【関連記事】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法
【関連記事】イーサリアムとは?特徴・仕組み・購入方法
【参照記事】Bitcoin for sale – through the Post Office
仮想通貨取引を始めるなら
株式会社techtec リサーチチーム
最新記事 by 株式会社techtec リサーチチーム (全て見る)
- 米Coinbase、NFTマーケットプレイスのβ版をリリース - 2022年4月25日
- イーサリアムが初の年間レポートを公開、16億ドルの財源やETH総発行量の0.3%を保有していることが明らかに - 2022年4月21日
- Meta、メタバースでのクリエイター向け販売手数料を47.5%に設定 - 2022年4月20日
- イーサリアム「The Merge」の実施が2022年後半に延期 - 2022年4月19日
- 「フォートナイト」運営のEpic Gamesにソニーが大型出資、メタバース事業に注力へ - 2022年4月15日