ビットコインの先物取引やオプション取引を提供する米Bakkt(バックト)が1月11日、特別買収目的会社(SPAC)による合併を通してニューヨーク証券取引所に上場することを発表した。時価総額は21億ドル(約2,180億円)に及ぶとされ、暗号資産業界では過去に例がない規模での株式公開となる。
Bakktは、2018年にインターコンチネンタル取引所が設立したデジタルアセットプラットフォームだ。ビットコインの先物取引やオプション取引を提供しており、今後は消費者向けのアプリも提供する予定だという。
今回の上場は、米国を中心に昨今注目を集めるSPACによるものだ。Bakktは、VPC Impact Acquisition Holdings(VIAH)によって買収され、Bakkt Holdings, Inc.に改名された上でニューヨーク証券取引所で株式売買されることになる。
上場後のCEOに任命されたGavin Michael氏は、「一般的な消費者は豊富なデジタルアセットを保有していますが、その価値を意識し続けることはほとんどありません。なぜなら、そのための管理ツールが不足しているからです。我々は、テクノロジーを使ってデジタルアセットに信頼と透明性をもたらし、そのプロセスを通じて顧客口座やロイヤルティ口座に保管されている何兆ドルもの資産を解放することを目指します。」とコメントした。
合併が正式に承認されるのは2021年第二四半期を予定しているという。2020年9月に株式公開を果たしSPACとして本格的に活動を開始したVIAHからは、CEOを務めるJohn Martin氏が次のように述べた。
「我々は、他社との差別化を図るために競争力のあるFinTech企業を探していました。Bakktとの合併に興奮しています。Bakktは、既に長期的な収益見込みが立っており、技術的な拡大を行う上でも十分な資金調達ができています。」
Bakktが今後ローンチする予定の消費者向けアプリでは、暗号資産に限らず様々なデジタルアセットを一つのプラットフォーム上で管理できるようになるという。日本でもこのような取り組みが進められており、いわゆる「スーパーアプリ」として注目を集めている。
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