DeFiレンディング大手のAaveが、機関投資家を対象にした新サービスを7月5日に発表した。7月中にローンチする予定だという。
「Aave Pro」と称される新サービスは、既存金融の機関投資家に向けたものだ。現在広く普及しているAave v2のスマートコントラクトを利用した、集権型のサービスになるという。
Aave ProはこれまでのAave v2などとは異なり、本人確認(KYC)を必要とする。ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、Aave(AAVE)、USD Coin(USDC)の4銘柄を取り扱うといい、既存のv2などとは流動性プールを共有しないという。
対象が機関投資家となっておりKYCを必要とするサービスであることから、カストディ業務はFireBlocksが提供するとした。FireBlocksが、金融機関と合意したルールに基づきKYCを実施することになっている。
将来的にはAave Proでもガバナンスの仕組みを実装する可能性あがるとした上で、現時点では集権型のサービスとして提供していくという。
6月末には、Aaveと同じDeFiレンディング大手のCompoundも、機関投資家向けの新サービスを発表している。こちらもFireBlocksとの提携により実現しており、Compoundの開発を主導するCompound Labsが顧客資産の運用を行うとした。
Compoundの取り組みでは、ステーブルコインUSDCの発行および管理を行うCircleとの提携も行なっており、顧客は米ドルを預けるだけで自動的にUSDCに換金してCompoundで運用される。
Aaveの発表は、Compoundに続く形となっており、詳細については明らかとなっていないものの、Compoundを意識したものである可能性は高いだろう。
AaveとCompoundは、数あるDeFiサービスの中でも特に多くのユーザーと資金を獲得しており、DeFiと既存金融を融合させるための重要な役割を持っている。
【参照記事】https://twitter.com/TraderNoah/status/1411719489947906048
仮想通貨取引を始めるなら
株式会社techtec リサーチチーム
最新記事 by 株式会社techtec リサーチチーム (全て見る)
- 米Coinbase、NFTマーケットプレイスのβ版をリリース - 2022年4月25日
- イーサリアムが初の年間レポートを公開、16億ドルの財源やETH総発行量の0.3%を保有していることが明らかに - 2022年4月21日
- Meta、メタバースでのクリエイター向け販売手数料を47.5%に設定 - 2022年4月20日
- イーサリアム「The Merge」の実施が2022年後半に延期 - 2022年4月19日
- 「フォートナイト」運営のEpic Gamesにソニーが大型出資、メタバース事業に注力へ - 2022年4月15日