国際送金ソリューションを手がけるリップルは米国時間の12月19日、2018年のブロックチェーンおよび仮想通貨市場の総括と、同社の取り組みと実績を公表した。
リップルは、2018年の仮想通貨市場の低迷はステークホルダーに不安を助長させてしまう可能性について触れつつ、ブロックチェーンや仮想通貨に対する規制の重要性が明らかとなったことを評価した。また、IBMやVisaのような大手企業がブロックチェーンへの取り組みを活発にしていることも、今年の大きな成果として挙げている。
リップルの取り組みについても、今年は大きな成果があった年として、①RippleNetの画期的な広がりとxRapidの採用、②送金サービスへの活用、③送金分野におけるカスタマーエクスペリエンスの改善、④XRPの実用とブロックチェーン振興に向けた取り組み、の4つを紹介している。
100以上の金融機関が参加する国際送金ネットワークRippleNetは、現在では6大陸40か国にまで広がりを見せており、XRPを利用するxRapidの導入もMercuryFX、Cuallix、Catalyst Corporate Federal Credit Unionで開始されている。スペイン最大の商業銀行グループであるサンタンデール銀行のOnePay FXや韓国の送金プロバイダーCoinone Transferのアプリでは、Rippleの技術を利用してアジアやヨーロッパ、ラテンアメリカへの国際送金サービスを提供している。
RippleNetでは、現在の国際送金で活用されるSWIFTで生じる時間・コスト・送金エラーを低減させることが可能で、SWIFTで発生する手数料20ドルを2ドルに削減したユースケースが紹介されている。こうしたXRPやブロックチェーンの有用性を広める目的で、XRPを利用した企業に支援を行うXpringプロジェクトを通じてSB ProjectsやCoil、Omni、Securitizeといった企業への支援を既に実施していること、世界中の30以上の主要大学に、ブロックチェーン、仮想通貨、およびFinTechの研究とイノベーションのため5000万ドル以上の資金を提供した「大学ブロックチェーンリサーチ構想(UBRI)」も取り上げられた。
2018年、仮想通貨市場はさまざまな不祥事や疑惑の中、低迷を続けた。しかし、そうした中にあっても、金融機関をはじめとするエスタブリッシュメントがブロックチェーンを活用した金融サービスに大きな動きを見せ始めた年でもあった。仮想通貨価格が低迷し、「ビットコインは終わった」とまで言われる中、ブロックチェーンやデジタル・アセットへの期待は高まり続けている。2019年はさらなる飛躍の年になるのか、注目していきたい。
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【参照記事】2018: The Year of Breakthroughs in Blockchain
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