「RealCoinCap」は、ドイツの起業家Axel Pinckert氏が提唱する時価総額の計算方法だ。17日のBTC Managerの記事によれば、既存の時価総額計算方法とは真逆な評価の仕方で、より正確な数字を反映するという。
現在の仮想通貨の時価総額は、上場企業の発行済み株式の総市場価格の計算方法に基づいている。これは発行済み株式の数と1株の価格を掛けたもので、仮想通貨の時価総額ではコイン1枚あたりの価格に発行済のコイン数をかけ合わせて算出される。
しかし、ビットコインやイーサリアムなど異なる仮想通貨の価値を比較する場合には頼りすぎるべきではない。仮想通貨は、従来の資産と大きく異なる性質を持つからだ。コインによってそれぞれ供給量が違い、測定単位も定まっていない。さらにPinckert氏は、Pump and Dump(風説の流布)や不安を煽るネガティブキャンペーンのFUD、資金が潤沢な機関投資家をはじめとするクジラなどによる価格操作も容易に行われる可能性があると指摘する。
RealCoinCapは、資産の価格と標準化サプライを掛けて算出する。標準化サプライとは、仮想通貨比較の測定の単位としてもっとも小さいSatoshiを使い、数式を展開していくことだ。実際の供給量を知るためには、まず割り切れる単位を使用する必要がある。
2月20日時点のRealCoinCapによる時価総額ランキングを見ると、ビットコインやイーサリアムの地位は不動であるものの、リップルやEOS、ADAなどは大きく順位を落としている。
この計算方法は、通常の時価総額の計算よりも複雑である。しかし、通貨によって測定単位が変更されないため、フェアな時価総額の算出が可能だろう。
【参照サイト】An Alternative Method to Accurately Assess Different Cryptocurrencies
【参照サイト】RealCoinCap
【関連ページ】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法(BTC)
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