英国の中央銀行であるイングランド銀行が、一般向けに独自のデジタル通貨を発行すると報道され長らく話題になっていたが、これに対して同銀行総裁のMark J. Carney氏は、中央銀行によるデジタル通貨の発行には「根本的な問題」が存在するとの考えを示している。
同氏は、デジタル通貨が一般に広く伝わり、経済界全体に行き渡ることで、国の金融の安定が損なわれる恐れがあると指摘。今のところ仮想通貨最大の市場規模をもつビットコインも中核的な金融システムに密接につながってはおらず、他の仮想通貨との価値を合わせても米アップルの時価総額の約半分程度にとどまっているが、同氏は「有意な規模ではあるが、株式のように世界中に幅広く広まる性質を持つリスクであるとみている」と述べた。
一方で、仮想通貨の基本技術であるブロックチェーンは金融機関同士で行われる取引改善に役立つ可能性があるとも話している。
また、同氏は仮想通貨をめぐる世界各国の中央銀行の役割について協議すると言及した。今年1月には、イングランド銀行はデジタル通貨を発行する予定はないとの声明を発表している。
【参照サイト】中銀の一般向けデジタル通貨発行には「根本的な問題」=英中銀総裁
【参照サイト】 Central bank-issued digital currencies
【関連ページ】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法(BTC)
The following two tabs change content below.
HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム
HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチームは、Web3やブロックチェーンなどフィンテックに知見が深い編集部メンバーで構成。最新のニュースやコラム、Web3に関する基礎知識を初心者向けにわかりやすく解説しています。
最新記事 by HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム (全て見る)
- Talent Protocol、Base Ecosystem Fundから戦略的投資を獲得 Web3人材エコシステムを強化へ - 2024年11月19日
- Powerledger、Solanaとの統合完了で持続可能なエネルギー取引の革新を加速 - 2024年11月19日
- PlastiksとColiba、西アフリカでプラスチックリサイクルを強化へ - 2024年11月19日
- DevvStream、米国最大級の炭素隔離施設の50%株式取得 – 環境保全と経済成長の融合を目指す - 2024年10月21日
- SolarWise、VeChainでソーラーパネル所有権をNFT化 – 小規模投資家に新たな投資機会 - 2024年10月18日