NFTマーケットプレイスRaribleが10月19日、新機能「lazy minting」を発表した。lazy minting機能により、ガス代(ネットワーク手数料)を購入者負担にすることで、出品者は無料でNFTを発行することが可能となる。
従来の方法では、NFTを発行すると同時にブロックチェーンに記録しており、このときにかかるガス代は出品者が負担することになっていた。NFTによるイーサリアムネットワークの需要が増加したことでガス代は高騰し、出品者の負担はかなり大きいものになっているようだ。
今回発表されたlazy minting機能を使用することで、NFTの発行者は事前にイーサリアム(ETH)を用意することなく始めることができるようになる。この機能はMetaMaskなどの暗号資産ウォレットさえあれば、暗号資産を手にしたことがない人でも利用できることから、NFTの参入障壁を大きく下げたといえるだろう。
lazy mintingを用いると、他のNFTと同様にマーケットプレイスに出品され、購入されるまではIPFS(分散型ストレージ)に保管されるという。購入者がガス代と商品の代金を支払うと、NFTは出品者のウォレットに発行され、自動的に新しい所有者に譲渡される仕組みだ。
lazy mintingを利用するには、Raribleに暗号資産ウォレットを接続して通常どおりNFTの情報を入力する。その後、「Free minting」オプションを選択してウォレット認証を完了させると、出品ができるようだ。
今回の新機能についてRaribleは、「買われることのないNFTの発行や出品といった不要なトランザクションを減らし、イーサリアムネットワークの負担の軽減につながる」と説明している。
Ralibleは2020年に開設されたNFTマーケットプレイスで、ロシアを拠点としている。対応チェーンはイーサリアムのみで、二次流通によるロイヤリティは30%まで設定することができる。ガバナンストークンRARIを発行しており、最大供給量の60%が、Rarible上でNFTを売買した利用者に配布されることが大きな特徴だ。
【関連記事】イーサリアムとは?特徴・仕組み・購入方法
【参照記事】Create NFTs for free on Rarible.com via a new lazy minting feature
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