ビットコインエコシステムの拡大に取り組む米マサチューセッツ工科大学MITメディアラボのデジタル通貨イニシアチブ(MIT DCI:Digital Currency Initiative)が、新たに400万ドルの資金調達を実施した。
2月25日の発表によると、資金提供者にはTwitter創業者のJack Dorsey氏やMicroStrategyでCEOを務めるMichael Saylor氏、Gemini創業者のウィンクルボス兄弟、CoinShares、Fidelityなどが名を連ねている。
DCIは調達した資金を元に、今後4年間かけて「New Bitcoin Software and Security Effort」と称したビットコインのセキュリティに関する取り組みを推進するという。セキュリティ性能を高めることで、集権化に繋がる可能性のある問題を解消することが目的だとしている。
DCIは、次の4つからなるコア領域でビットコインコミュニティへの貢献を果たしていくという。
- ビットコイン開発者(Bitcoin Coreおよび周辺インフラ)コミュニティを拡大すべく、3人から8人の研究者を追加することで新たな脅威に対応するための専門知識を蓄積する
- システムのモジュール化をサポートすることで、レイヤー1ビットコインプロトコルの不具合に対する長期的なセキュリティ性能を高める
- 攻撃に対するソフトウェアの調査および監視を行い、報酬などの経済的な設計を再度確認する
- プログラムを改善し、新たなテストプロセスとセキュリティツールを作成することで、少数の専門家への依存性を減らす
オープンソースプロジェクトの場合、DCIのような団体が自発的に開発を行うことでアップデートを行なっている。ビットコインの場合は、Bitcoin Coreと呼ばれるイニシアチブが開発を主導しており、DCIを調達した資金を使ってBitcoin Coreをサポートしていく方針だ。
ビットコインは、イーサリアムやその他のプロジェクトとは異なりICOを実施していない。そのため、プロトコルをアップデートしていくための資金を外部から調達しなければならないのだ。
なお、Bitcoin Coreへの資金提供者は、DCIの他にBlockstreamやLightning Labs、Square Crypto、DG Labなどがあげられる。
【関連記事】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法
【参照記事】Bitcoin’s (un)common good — MIT Digital Currency Initiative
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