全上場企業の中で最も多くのビットコインを保有する米マイクロストラテジーが、新たに10億ドル(約1,100億円)規模の資金調達を行う計画を6月14日に明らかにした。ビットコインを追加購入する意欲を見せている。
証券取引委員会(SEC)へ提出された目論見書によると、最大10億ドル分の株式発行・販売による資金調達を計画しているという。株式の販売により得た資金は、一般的な目的で利用すると記載されているが、ビットコインの購入を含むと明記されている。
マイクロストラテジーは、6月上旬に4億ドル相当の転換社債を発行することで機関投資家から資金調達を行なっていた。今回の発表では、この資金調達が完了したことも報告されている。まずはこの資金を使ってビットコインを購入するという。
マイクロストラテジーの保有するビットコインは、現時点で92,079BTC(約37億ドル相当、総発行量における0.438%)となっている。これは、第2位のテスラ(48,000BTC)の約2倍に相当する量だ。仮に1BTC = 4万ドル近辺で追加購入した場合、1万BTC以上を購入可能であり、総保有量は10万BTCを超える見込みとなっている。
今回の目論見書では、さらなる追加調達のために株式を発行する計画が記載された。目論見書には、「今回の調達で利益を生むのは、ビットコインを購入した後にビットコインの価格が上昇するかどうかによる」と記載されている。
これまでに莫大な資金をビットコインへ投下しているマイクロストラテジーには、一部の投資家より批判的な意見が寄せられている。CEOのMichael Saylor氏は、こういった意見には全く左右されず、ビットコインに対して強気な姿勢を貫いてきた。同氏はCNBCの取材に対して次のように述べている。
「2020年8月にビットコインを購入するまでマイクロストラテジーの株価は約120ドルだった。2021年の第二四半期は、過去10年間で最も売上の高い四半期となっており、株価は600ドルを超えている。コアビジネスも成長しており、ビットコイン戦略と合わせて株主に大きな利益をもたらしただろう。」
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