フリマアプリ大手メルカリが4月2日、暗号資産やブロックチェーンに関するサービスの企画・開発を行うことを目的に、子会社のメルコインを設立すると発表した。暗号資産交換業者の新規登録申請を行う予定だという。
メルカリは、2017年4月に施行された改正資金決済法により、多くの事業者が暗号資産交換業事業に参入し、資産運用を中心に活用が広がっていると説明。一方で、グローバルな環境においては決済や送金といった場面で利用されるなど、これまでに無い新たな顧客体験を提供できる可能性があるとした。
その上で、新会社を設立し暗号資産事業に取り組むことで、メルカリを通してより簡単に金融サービスを利用できる環境を構築していくという。
具体的には、メルカリでの売上金をビットコインで受け取る機能や、決済サービスメルペイでも決済や送金機能の提供を開始する。また、与信や資産運用の機能を1つのウォレットで提供していく方針も明らかにした。
今回の発表では、NFT(Non-Fungible Token)についても言及されている。メルカリは、NFT事業への参入について次のようにコメントした。
「価値交換を実現するブロックチェーンの技術に取り組むことで、これまでのモノ・お金に限らず、サービスやデジタルコンテンツなどのあらゆる価値を誰もが簡単に交換できる新しい取引の形を創出し、さらなる顧客体験の向上や顧客基盤の拡大に繋げていきたい考えです。」
グループ全体として、メルカリやメルペイで蓄積してきた各種データの活用、および新たな金融サービスの展開を行なっていく方針だ。特に、メルペイを利用する際の決済データがクレジットデータとして記録されブロックチェーンで管理されるようになれば、これまでにない新たな顧客体験を提供できる可能性がある。
メルカリは暗号資産市場に対して、時価総額が200兆円を超えこれまで採掘された金の時価総額約1,200兆円の6分の1の規模に迫るなど、大きな存在になりつつあるとの見解を示している。
【参照記事】株式会社メルコイン設立に関するお知らせ | 株式会社メルカリ
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