米暗号資産メディア大手The Blockが、NFT市場のピークは既に過ぎ、2月以降は下降傾向にあるとのデータを4月2日に公開した。
The Blockによると、The Weekndのような著名人が新たにNFT市場に参入しているものの、1週間あたりの取引量は2月をピークに減少し続けているという。
NFTの週間取引量は、2月21日のピーク時に1億9640万ドルを突破していた。そのうちの1億2530万ドル(64%)は、Dapper LabsのNBA Top Shotによる取引となっている。
3月28日になると、依然としてNBA Top Shotの取引量はNFT市場全体の約半分を占めつつも、ピーク時の12%となる1,523万ドルにまで縮小した。これに伴い、NFT市場全体の取引量も3,432万ドルにまで下落している。
またNBA Top Shotは、1週間あたりのユーザー数も減少しているという。3月21日から28日の1週間にかけて、ユーザー数は約70%減少している。NBA Top Shotは、NFT市場全体のうち90%以上のユーザー数を誇るため、同サービスの縮小は市場全体の縮小を意味する。なお、同期間におけるNFT市場全体の取引量も66%減少する結果となった。
その他にも、The Blockの提供するブロックチェーン関連データサイトThe Block Crypto Dataでは、NFTセールの価格推移やNFTトランザクションあたりの価格平均などを確認することができる。
NFTセールは、市場規模の減少と共に下降の一途を辿る結果となった。一方で、トランザクションあたりのNFTの価格は大幅な上下動を繰り返している。このデータからは、全体の取引量は減少しつつも1つ1つのNFTの価値はむしろ高まっていることが伺えるだろう。
The Blockは、週間取引量やユーザー数、取引件数は減少傾向にあるものの、NFTブームが過ぎ去ったかどうかを判断するのはまだ早いと言及している。
【参照記事】Did we already see the peak of the NFT boom? The data say so
株式会社techtec リサーチチーム
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