一般社団法人新経済連盟は1月7日、既存の9プロジェクトチームに加え、「AI」、「オープンイノベーション」、「SDGs/ESG」の3チームを新たに発足すると発表した。SDGs/ESGプロジェクトチームはSDGs、ESG投資の理解促進活動や今後の取組内容の検討を進めていく。ほか、移民受入れ、フィンテック、ブロックチェーンなどについて、会員企業の声を取り込んだ具体的な政策提言を目指す。
AIプロジェクトチームは、ビジネスへの実装に向けた規制改革や人材育成に関する調査および政策提言、オープンイノベーションプロジェクトチームは、資金や規制など様々な課題に直面しているスタートアップ企業振興に関する政策提言およびオープンイノベーションへの寄与を、それぞれのテーマとする。
代表理事で三木谷浩史楽天株式会社代表取締役会長兼社長は、年頭所感で「本年は特にAI、そしてスタートアップエコシステムを重点分野として政策提言を行っていく。AIについてはビジネスへの実装に向けた規制改革や人材育成が急務。他方、スタートアップ企業については、オープンイノベーションの推進力と期待されつつ資金や規制など様々な課題に直面している」と指摘。これらに加えて移民受入れ、フィンテック、ブロックチェーンについて、「会員の声を取り込んだ具体的な政策提言を目指す」と表明している。
IT企業を中心に構成する新経連は、政策提言・要望活動、新経済サミットなどでの啓発、プロジェクトチーム・ワーキンググループ・勉強会を通じた会員への積極的な情報提供と会員相互の活発な交流などを行っている。会員構成は2019年12月18日現在で534社(一般会会員427社、賛助会員107社)。副代表理事は藤田晋株式会社サイバーエージェント代表取締役社長が務める。日本経済団体連合会(経団連)、日本商工会議所、経済同友会もSDGs/ESGにそれぞれ積極的な姿勢を見せており、新経連のプロジェクトチーム発足で、日本の「経済4団体」が足並みをそろえた格好だ。

HEDGE GUIDE編集部 ESG・インパクト投資チーム

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