米下院金融サービス委員会は12月8日、暗号資産やステーブルコインに関する公聴会を開催した。CoinbaseやFTXなどの暗号資産取引所、CircleやPaxosなどのステーブルコイン発行体のCEO・経営幹部が参加している。
公聴会は4時間以上にわたって開催され、オンライン上では1万人以上が視聴していたようだ。いかに注目度が高く重要なものだったかがわかるだろう。米国では、2019年に開催された当時Facebook主導のLibraプロジェクト以来の規模だったと報じられている。
今回の公聴会は、暗号資産取引やステーブルコインを適切に規制するためのものだ。委員会としては、一方的に規制を適用させる意図はなく、ヒアリング目的で開催したと説明している。
米国では、ステーブルコインの発行体を銀行やそれに準ずる規制下の組織に限定しようとする計画が進められている。これは日本でも同様の方針となっており、民間事業者からは批判の声があがっていた。大手マイニング企業BitfuryのCEOで元通貨監督庁長官のBrian Brooks氏も、「銀行だけがステーブルコインを発行できるようにすべきとの方針を示す一方で、USDCなどの大規模なステーブルコインの発行体にライセンスを付与しないのは矛盾している」と主張している。
ステーブルコインについては、財務省の金融規制ワーキンググループが作成したレポートでも触れられている。レポートでは、利用者のリスクを抑えるためにステーブルコインの発行体を既存規制の管理下にある組織に限定すべきとの見解が記載されていた。
Coinbaseの担当として参加したCFOのAlesia Haas氏は、Coinbaseが上場企業として他よりも厳しい対応に迫られていると主張。米メディアDecryptは、Coinbaseがサンドボックス状態にあると言及した。Coinbaseは9月に、暗号資産レンディングサービス「LEND」の提供を開始しようとしていたタイミングで、SECより証券法違反として起訴されリリースの断念を余儀なくされていた。
【参照URL】Digital Assets and the Future of Finance: Understanding the Challenges and…(EventID=114305)
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