大手暗号資産取引所Geminiが、子会社のNFTマーケットプレイスNifty Gatewayを通してカーボンニュートラルを目指す経営方針を3月29日に明らかにした。
Geminiによると、NFT市場の盛り上がりに伴い二酸化炭素の排出量に対する懸念が高まり始めているという。ブロックチェーンはエネルギーの消費量まで透明にするため、どれほどの二酸化炭素が排出されているかを計測することも可能だと説明した。
具体的には、ブロックチェーンのオンチェーンデータを活用することで、排出している二酸化炭素の量を計測。発生するカーボンフットプリントを削減するNFTの発行システムを新たに開発するという。
また、排出量に応じて2倍のカーボンオフセットを購入する方針も示している。カーボンオフセットとは、排出した二酸化炭素などの温室効果ガスの量に応じて、他の場所で間接的にクリーンエネルギーを使用するという考え方だ。Nifty Gatewayで排出した温室効果ガスの2倍の量を他の場面でクリーンエネルギーに投資していくということである。
Nifty Gatewayでは、EIP-2309を採用することでトークンの発行プロセスを約99%効率化することができると説明している。EIP-2309は、複数のNFTを1つの識別子を使用して発行できる規格だ。現在標準的に採用されているERC-721の拡張機能としてイーサリアムコミュニティから提案されている。
Geminiは、Nifty Gatewayでの取り組みだけでなくOpen Earth Foundationに対する650万ドルの寄付を行なったことも明らかにした。資金は全て、環境に配慮したブロックチェーンブロックチェーンエコシステムの発展のために使用されるという。
Geminiによると、NFTの話題が尽きない日が続いているが、現状はイーサリアムネットワークにおける全体の1%しかNFT関連のトランザクションに使用されていないという。また、イーサリアムネットワークが排出する二酸化炭素の総量は、世界の0.2%に過ぎないとのことだ。
それでも、イーサリアムはイーサリアム2.0によるPoSへの移行を進めており、こういった姿勢をGeminiとしてサポートしていくとした。
【関連記事】イーサリアムとは?特徴・仕組み・購入方法
【参照記事】Nifty Gateway to Become Carbon Negative
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