NFT市場を牽引するDapper Labsが、独自のステーブルコインをローンチしたことを6月10日に発表した。米ドルを担保に、独自のブロックチェーンFlow上に発行されるという。
Dapper Labsの発行するステーブルコインは「Flow USD(FUSD)」と称される。独自ブロックチェーンFlowのネイティブステーブルコインとして発行され、米ドルが担保資産として採用された。金融インフラシステムを提供するPrime Trustによって発行されるという。
ローンチされたステーブルコインは、Flowブロックチェーン上でのアプリケーション開発を容易にするソリューションFlow Client Library(FCL)を使って開発された。Flowには既にネイティブトークン「FLOW」が流通しているが、FLOWにアクセスできない人々のためにステーブルコインを発行したとしている。
Dapper Labsは、黎明期よりNFT市場を牽引してきた。CryptoKittiesやNBA Top Shotといったブロックチェーンゲームを運営している。いずれもイーサリアム上に展開されてきたが、DeFi市場の盛り上がりなどからスケーラビリティ問題の影響を受けガス代の高騰などに悩まされてきた。
そこでゲーム領域に特化した独自ブロックチェーンFlowを開発し、イーサ(ETH)に似たネイティブトークンFLOWを発行している。ゲーム領域では、DeFiなどと比べてトランザクションあたりの流通額が安価になる傾向があるため、小規模の高速決済を実現しているのがFlowの強みだ。
これまでFlowエコシステムに参加するにはFLOWトークンが必要だったため、FLOWを購入できないユーザーがエコシステムから排除されてしまっていた。今回ステーブルコインを発行したことで、ユーザー数の増加と利便性の向上が期待できるという。
今後はステーブルコインFUSDやアプリケーション開発ソリューションFCLの活用を促進することで、さらなるFlowエコシステムの拡大を目指す構えだ。
【参照記事】Flow: Flow’s First US Dollar-Backed Stablecoin Now Available
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