ブロックチェーン分析サービスを提供するChainalysisが、過去1年のヨーロッパにおける暗号資産市場の分析レポートを公開した。ヨーロッパ全土で世界の25%に相当する暗号資産取引が行われたという。
西ヨーロッパでの取引増と東アジアの取引減が生じた結果、ヨーロッパが世界で最も大きな暗号資産市場となった。過去1年で1兆ドル以上の暗号資産がヨーロッパ向けに送金されている。市場の伸びを牽引したのは、主にDeFi関連の取引だという。
ヨーロッパ市場の拡大は、2020年7月より急激に発生しており、これはDeFiレンディングプロトコルCompoundがガバナンストークンCOMPを発行開始したタイミングと重なる。今日、流動性マイニングと呼ばれるようになったDeFiの潮流に、ヨーロッパの人々がいち早く対応していたことがわかるだろう。
中でも機関投資家による大口の取引が増加しているが、小口の取引も順調に推移している。機関投資家による大口取引は、2020年7月時点で14億ドルだったものの、2021年6月には463億ドルに増加した。
機関投資家による取引の大部分は、イーサリアム上で行われているようだ。具体的には、Uniswap、Instadapp、dYdX、Compound、Aaveなどが上位を占めている。DeFi以外の暗号資産取引所としては、CoinbaseやKraken、Binanceが名を連ねる。
これらの様子からは、大規模な資金を元手に、ステーキングやレンディング、流動性マイニングといった取り組みを行なっていることが見て取れる。
ヨーロッパの中では、イギリスやフランス、ドイツが上位を占めている。イギリスでは、1,700億ドルもの暗号資産が送金されたが、その49%がDeFiプロトコルに対するものになるという。
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【参照記事】DeFi Whales Turned Central, Northern & Western Europe into the World’s Biggest Cryptocurrency Economy
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