資産運用大手のブラックロック(BlackRock)が、一部のファンドを通してビットコイン先物取引を行う可能性を明らかにした。1月20日に証券取引委員会(SEC)へ目論見書を提出している。
BlackRockは、8兆ドル以上の資産を運用する世界最大の投資会社だ。株式や負債、短期証券などへの投資を行なっている中で、総資産の約70%は企業および政府機関によって発行された有価証券に充てられている。
SECへ提出された目論見書によると、「BlackRock Global Allocation Fund」と「BlackRock Funds V」の二つのファンドで、ビットコインを投資可能なデリバティブ商品として検討しているという。
目論見書では、規制動向やボラティリティの大きさ、評価リスクを踏まえた上で、ファンドに悪影響を与える可能性について言及した。また、ビットコイン先物取引は比較的新しい市場であるとし、流動性が低いことのリスクについても説明している。
ビットコイン市場への参入にあたり、BlackRockが使用する予定の取引所は明らかにされていないものの、現時点で商品先物取引委員会(CFTC)に登録されているのはシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)のみとなっている。
BlackRockでCIO(最高投資責任者)を務めるRick Rieder氏は、2020年11月時点で暗号資産に対して次のように述べていた。「暗号資産は現状の立ち位置を維持し続けるだろう。ゴールドよりも機能性に優れ、市場を大きく変革する可能性を秘めている。」
同社CEO(最高経営責任者)のLarry Fink氏も、過去にビットコイン人気が高まっていることについて言及し、世界市場における重要な資産になり得ると発言していた。
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