三菱商事のESGの取り組みと将来性は?株価推移、配当も【2022年10月】

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三菱商事は日本の5大商社の1つで、金属資源や石油、自動車、都市開発など様々な大規模事業を展開しています。また近年注目されているESG分野に注力している企業でもあります。現在の業績や配当・優待はどのようになっているのでしょうか。

今回は三菱商事の株価推移や業績、ESGに関する取り組みを紹介します。興味のある方は参考にしてください。

※2022年9月27日時点の情報をもとに執筆しています。最新の情報は、ご自身でもご確認をお願い致します。
※本記事は投資家への情報提供を目的としており、特定のサービス・金融商品への投資を勧誘するものではございません。投資に関する決定は、利用者ご自身のご判断において行われますようお願い致します。

目次

  1. 三菱商事の概要
  2. 三菱商事の10年間の株価推移と業績
  3. 三菱商事のESGに関する取り組み
    3-1.環境
    3-2.社会
  4. 三菱商事の将来性
  5. 三菱商事の配当・優待情報
  6. まとめ

1.三菱商事の概要

銘柄 三菱商事
証券コード 8058
株価 4,163円
PER 7.22倍
PBR 0.81倍
配当利回り(会社予想) 3.6%

※2022年9月27日のデータ

三菱商事は5大総合商社の1つで、他には三井物産・住友商事・伊藤忠商事・丸紅があります。三菱商事は多数の子会社を持ち、連結の子会社の数は1,271社、連結の従業員数は80,728名となっています。

三菱商事でもっとも事業収益が大きいセグメントは金属資源で、原料炭、鉄鉱、銅、アルミなどのトレード・開発・投資を行っています。同社は世界最高水準とコスト競争力と品質を兼ね備えているとしており、長期的に持続可能なビジネスモデルを展開しています。

また三菱商事は、子会社にコンビニエンスストアのローソンがあることでも知られています。消費者向けの事業を行っているのがコンシューマー産業グループで、リテイル、アパレル、ヘルスケア、食品流通などを手掛けています。共通ポイントプログラムのPontaや、データを活用したマーケティング事業も行っています。

2.三菱商事の10年間の株価推移と業績

10年間の株価推移を見ると、短期では上昇と下落を繰り返しつつも、長期では上昇を続けてきたことが分かります。特に2021年からは株価が急激に上昇し、1年強で2,500円から一気に4,500円まで上がりました。現在は4,000円前後で推移しています。

業績に関して、2022年度 第1四半期の決算資料によると、収益が大幅に増加し、前年の第1四半期の1兆6,497億円から5兆4,434億円となりました。セグメント別の当期純利益を見ると、もっとも大きく増加したのは金属資源で、対前年1,889億円のプラスとなりました。その他に好調だったのは複合都市開発、自動車・モビリティ、電力ソリューション、石油・化学ソリューション、総合素材などです。

金属資源セグメントについてさらに掘り下げると、収益の大きな柱は原料炭と銅の2つです。原料炭は豪州の「BMAプロジェクト」で、2022年度 第1四半期の生産量は前年同期比12%減です。

降雨や新型コロナに関連する欠勤率の上昇により、人員不足が採掘作業にマイナスの影響を与えました。しかしロシアによるウクライナ侵攻などを背景とする世界的な原材料価格の高騰で、原料炭の市況も上昇した結果、金額ベースでは前年同期比プラスとなりました。

3.三菱商事のESGに関する取り組み

三菱商事は大手総合商社である一方、ESG・サステナビリティを重視している企業でもあります。年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が選定している日本株ESGインデックスである「FTSE Blossom Japan Index」「2022 CONSTITUENT MSCI日本株 女性活躍指数(WIN)」の構成銘柄であり、2022年3月には「GPIFの国内株式運用機関が選ぶ『優れたTCFD開示』」27社のうち1社にも選ばれている実績などがあります。ここからは、同社のESGに関する取り組みをいくつか紹介します。

3-1.環境

ESGのうちE.環境については、気候変動、環境マネジメント、汚染防止、資源有効活用などの取り組みがあります。その中でまず気候変動について解説します。

同社は持続可能な成長を目指す上で、「脱炭素社会への貢献」は、対処・挑戦すべき重要な経営課題の1つと捉えています。エネルギー需要の充足の使命を果たしながら、国際的な目標達成への貢献を目指して取り組んでいます。

具体的な目標として、2030年度までに再生可能エネルギーの発電容量を、2019年度比で倍増させること、電気推進船(低環境負荷対応)の取り組み推進などを挙げています。

次に水資源に関しては、資源水の持続可能な利用に努めるとしています。事業活動において適切な量の利用、リサイクル、再利用、排水処理を徹底するとともに、利用効率の改善、使用量の削減などに取り組んでいます。

同社の本店オフィスにおける水の使用量については、2021年度は前年度使用量以下とすることを目標とし、使用量の削減に取り組んでいます。また、すべての事業投資先が事業活動を通じて取水・排水・リサイクルする量を把握するため、サステナビリティ調査を実施して分析を進めています。

3-2.社会

ESGのS.社会については、人権、ダイバーシティ、労働安全衛生、人材開発などに取り組んでいます。このうちダイバーシティに関する具体的な取り組みは下記のとおりです。

  • ワークライフ・バランスを重視した働き方の見直し
  • 多様な価値観に対する理解の促進
  • 育児や介護との両立支援
  • 女性の活躍推進
  • シニアの活躍支援
  • 障がいのある人々の能力の最大化
  • 国を超えた人材の活躍促進
  • LGBTが働きやすい職場づくり

上記のうち仕事と育児の両立支援では、男女問わず利用できる各種制度の拡充を推進。女性用の妊娠休暇は当然のこと、配偶者出産休暇、育児休暇、子の看護休暇、子の学校行事休暇など、男性も取得できる休暇制度があります。

またMC育児コンシェルジュを人事部内に設置し、保育施設やベビーシッターなどに関する情報提供や案内を行っています。子供の病気や育児などに関する悩みも受け付けています。

社員の復職をサポートするため、オフィス近隣の託児所の常時保育枠を確保しています。また子供が病気のときに預けられる保育施設やシッターサービスなど、病児保育先も確保しています。

4.三菱商事の将来性

投資先として見た場合の三菱商事の将来性について、業績とESGの両面で考察していきます。まず足元の業績に関しては好調で、得意領域である金属資源を中心に事業収益が大幅に増加しています。やはりグローバルでの資源の高騰が追い風となっているようです。

ただし金属資源の原料炭に関しては、世界的な脱炭素の流れと無縁ではいられないでしょう。その他のセグメントに関しても、石油・化学ソリューション、天然ガスなど、サステナビリティの観点で逆風になるリスクがあります。脱炭素の潮流にも耐えられる収益構造とすることができるかが重要と言えます。

一方でESGに関して多数の取り組みがあり、同社ホームページでも詳細な情報を提供しています。環境だけでなく、人権やダイバーシティに関する取り組みも幅広く行っており、グローバル人材が働きやすい環境となるよう尽力している様子が伝わってきます。

以上を踏まえると、資源・エネルギー事業で強みがあり、大きな収益を獲得できていることから、短期での経営状況に大きな問題はないと考えられます。長期的にESGの推進と事業拡大を両立できるのかに注目です。

5.三菱商事の配当・優待情報

1株あたり年間配当(2023年予定) 150円
主な株主優待 なし

三菱商事の2022年3月期における配当は、第2四半期末に75円、期末に75円の計150円を予定しています。この数値は前年と同様です。同社の株価は4,000円前後で、配当利回りは3%以上であり、日本企業の中では配当利回りがかなり高くなっています。

一方で株主優待制度はありませんが、優待がない分だけ配当を多くしているとも考えられます。

まとめ

三菱商事の事業内容、株価推移、ESGに関する取り組みなどについて紹介しました。原料炭や銅などの金属資源事業や石油・天然ガスなどのエネルギー事業に強みがあり、グローバル規模で大きな収益を獲得しています。

ESGに関してもGPIFが選定する日本株ESGインデックスの構成銘柄や「GPIFの国内株式運用機関が選ぶ『優れたTCFD開示』」の1社にも選ばれています。今後も業績アップとサステナビリティの推進を両立できるのか注目です。

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HEDGE GUIDE 編集部 株式投資チーム

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