今回は、DMM BitcoinとBITPointについて、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。
目次
- DMM BitcoinとBITPointの特徴
1-1. 会社概要
1-2. 口座開設方法や各種手数料 - DMM BitcoinとBITPointを比較する5つのポイント
2−1. 利用できるサービスの種類
2−2. 販売所
2−3. 現物取引
2−4. レバレッジ取引
2−5. 取引ツール - まとめ
今回は国内の仮想通貨(暗号資産)取引所であるDMM BitcoinとBITPointについて、客観的に比較しながら解説したいと思います。
①DMM BitcoinとBITPointの特徴
まずは2つの取引所の基本情報について抑えておきましょう。
会社概要
取引所 | DMM Bitcoin | BITPoint |
運営会社 | 株式会社DMM Bitcoin | 株式会社ビットポイントジャパン |
暗号資産交換業者 | 関東財務局長 第00010号 | 関東財務局長 第00009号 |
設立年度 | 2012年8月28日 | 2016年3月3日 |
資本金 | 28億7,000万円 | 71億3,000万円(2020年7月31日現在) |
主要株主 | 株式会社 DMM FX ホールディングス |
株式会社ビットポイント・ホールディングス |
DMM BitcoinはFX国内口座開設数ナンバーワンのDMM FXの100%子会社で、大手ECサイトを中核に様々なビジネスを展開するDMM.comのグループ会社です。 資本金額に関してはBITPointの方が大きいですが、DMM Bitcoinも年間売上2340億円のグループ傘下であり、社会的な信用力は高いといえます。
口座開設方法や各種手数料
続いて、取引所の基本的な項目である口座開設や手数料について以下の表にまとめました。
取引所 | DMM Bitcoin | BITPoint |
口座開設方法 | スマホ・パソコン | スマホ・パソコン |
最低入金額 | クイック入金:5,000円以上 振込入金:制限なし |
取引は500円~ |
入金方法 | 銀行振込・クイック入金 | 銀行振込・コンビニ入金 クイック入金 |
入金手数料 | クイック入金:無料
銀行振込:銀行側振込手数料実費分 |
クイック入金:無料
銀行振込:銀行側振込手数料実費分 |
出金方法 | 銀行振込 | 銀行振込 |
出金手数料(日本円) | 無料 | 振込手数料実費分 |
送金手数料 (仮想通貨) | 無料 | 無料 |
BITPointの方が最低入金額が低く、初心者の方や仮想通貨取引を試してみたいという方には良いと思います。しかし、トレーダーの視点からするとDMM Bitcoinの最低入金額5000円という金額は気にならない金額です。
入出金に関しては、どちらも振込手数料以外は無料となっており、非常にユーザーフレンドリーなサービスを提供しています。スプレッド等他の手数料とも言える部分を考慮する必要はありますが、仮想通貨を購入した後に他のサービスに送金して使用したい場合に非常に便利です。
②DMM BitcoinとBITPointを比較する5つのポイント
続いて実際の取引やサービスに関する内容の比較をします。
利用できるサービスの種類
まずは、利用できるサービスの種類を以下にまとめて比較します。
取引所 | DMM Bitcoin | BITPoint |
販売所(現物)の取り扱い | ○ | ○ |
取引所(現物)の取り扱い | なし | ○ |
レンディングサービスの取り扱い | なし | ○ |
サービスの種類に関しては、利用用途を分けたくなる結果となりました。レバレッジを使った短期的なトレーディングであればDMM Bitcoin、現物を購入してレンディングサービスを利用しながら、長期間保有する投資戦略であればBITPointを選ぶでしょう。
販売所(現物)
取引所 | DMM Bitcoin | BITPoint |
取扱通貨 | 28種類:ビットコイン、イーサリアム、リップル、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、ベーシックアテンショントークン、ステラルーメン、モナコイン、オーエムジー、チェーンリンク、イーサリアムクラシック、エンジンコイン、トロン、メイカー、ポリゴン、アバランチ、ジパングコイン、チリーズ、フレア、ニッポンアイドルトークン、アクシーインフィニティ、ザ・サンドボックス、Algorand、エイプコイン、FCRコイン、へデラハッシュグラフ、オアシス、シバイヌ |
27銘柄:ビットコイン、イーサリアム、リップル、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、ベーシックアテンショントークン、トロン、エイダ、チェーンリンク、ポルカドット、ジャスミー、ディープコイン、IOST、クレイ、ポリゴン、シバイヌ、フレア、ゼノ、コスモス、トンコイン、ツバサガバナンストークン、オシトークン、ソラナ、ドージ、アバランチ、スイ、ぺぺ |
スプレッド (変動) | ビットコイン 約0.9% 等 | ビットコイン 約0.04% 等 |
最低取引数量 | ビットコイン(BTC) 0.0001BTC イーサリアム(ETH) 0.01ETH リップル(XRP) 10XRP |
ビットコイン(BTC) 0.00000001BTC ビットコインキャッシュ(BCH) 0.00000001BCH イーサリアム(ETH) 0.00000001ETH ライトコイン(LTC) 0.00000001LTC リップル(XRP) 0.000001XRP ベーシックアテンショントークン(BAT) 0.00000001BAT トロン(TRX) 0.000001TRX |
販売所取引に関しては、DMMビットコインのスプレッドの高さが気になります。
DMMビットコインで現物を購入する場合は、販売所取引よりも「BitMatch注文」というDMMビットコインが提示する仲値で取引することができるシステムで、ユーザー同士の注文をマッチングする機能で手数料が1BTCあたり数百円と販売所取引に比べて圧倒的に安くなります。
販売所取引の使い勝手としてはBITPOINTに軍配が上がりますが、ビットコイン、イーサリアム、リップルを購入希望の際はDMMビットコインのBitMatchも一考すべきだと思います。
取引所(現物)
取引所 | DMM Bitcoin | BITPoint |
取扱通貨 | ー | 19銘柄:ビットコイン、イーサリアム、リップル、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、ベーシックアテンショントークン、トロン、エイダ、IOST、シバイヌ、ディープコイン、ソラナ、ジャスミー、ポルカドット、ゼノ、トンコイン、ドージコイン、アバランチ、スイ |
最低取引数量 | ー | ビットコイン(BTC) 0.00000001BTC ビットコインキャッシュ(BCH) 0.00000001BCH イーサリアム(ETH) 0.00000001ETH ライトコイン(LTC) 0.00000001LTC リップル(XRP) 0.000001XRP ベーシックアテンショントークン(BAT) 0.00000001BAT トロン(TRX) 0.000001TRX |
レバレッジ取引
DMM Bitcoin | BITPoint | |
取扱通貨 | 34種類:ビットコイン、イーサリアム、リップル、ライトコイン、ビットコインキャッシュ、ベーシックアテンショントークン、ステラルーメン、モナコイン、ネム、クアンタム、オーエムジー、イーサリアムクラシック、エンジンコイン、シンボル、テゾス、ポルカドット、IOST、トロン、エイダ、ジパングコイン、アバランチ、チリーズ、チェーンリンク、メイカー、ポリゴン、ソラナ、コスモス、ドージ、アクシーインフィニティ、ザ・サンドボックス、Algorand、エイプコイン、へデラハッシュグラフ、シバイヌ |
– |
レバレッジ | 2倍 | – |
レバレッジ手数料 | 0.04% | – |
注文単位 | 0.0001BTC | – |
最低取引数量 | 0.01BTC | – |
1注文あたりの上限数量 | 5BTC | – |
最大保有数量 | 250BTC | – |
必要証拠金維持率 | 証拠金維持率100% | – |
追証制度 | あり | – |
ロスカットレベル | 証拠金維持率が50%を下回った場合 | – |
DMM Bitcoinは、販売所形式のレバレッジ取引を提供しています。取扱銘柄が豊富でBitMatch注文にも対応しているため、レバレッジ取引であれば、DMM Bitcoinがおすすめです。BITPointはWEB取引ツール(BITPOINT PRO)で板を使ったレバレッジ取引を提供していましたが、現在ではレバレッジ取引サービスを終了しています。
取引ツール
取引所 | DMMビットコイン | BITPoint |
PCツール | PC版取引ツール | BITPOINT・BITPOINT PRO |
ツール機能 | チャート・注文 | Tradingview・板情報・注文 |
スマホツール | スマホ版取引アプリ | BITPOINT アプリ |
DMM Bitcoinには板情報がない点がありません。しかし、板情報を必要としないトレーダーの方には、問題はなさそうです。スマホアプリに関してはDMM Bitcoinの方が使い勝手が良さそうです。また、DMM BitcoinにはLINEのサポートがあり、初心者の方にとっては使いやすいサポート機能だと思います。
③まとめ
今回はDMM BitcoinとBITPointを比較しました。レバレッジをフル活用してアクティブな仮想通貨トレードをする場合はDMM Bitcoin、長期的な目線でトレードをする場合や仮想通貨に交換してレンディングサービスなどで運用する場合はBITPointを使用するという使い方もできます。どちらも口座開設費用や口座維持手数料はかからないため、用途に合わせて使い分けるのが良いのではないでしょうか。
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中島 翔
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