今回は、Decentralandの仮想土地「LAND」について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。
目次
- Coincheck NFT(β)とは?
1-1.Coincheck NFT(β)の概要
1-2.Coincheck NFT(β)の特徴 - DecentralandのLANDとは?
2-1.Decentralandとは?
2-2.Decentralandの特徴
2-3.Coincheck NFT(β)でLANDの取り扱いが開始
2-4.コインチェック「Oasis KYOTO」の開発 - まとめ
22年3月30日、コインチェック株式会社が運営しているNFT(非代替性トークン)マーケットプレイス「Coincheck NFT(β)」が、「Decentraland(ディセントラランド)」というメタバース(仮想空間)プロジェクトの仮想土地である「LAND」の取り扱いをスタートしました。
この記事では、Coincheck NFT(β)で取り扱いが開始されたDecentralandのLANDについて解説します。
①Coincheck NFT(β)とは?
1-1. Coincheck NFT(β)の概要
Coincheck NFT(β)とは、21年3月24日にローンチされた、国内初となる仮想通貨取引所によって運営が行われているNFTマーケットプレイスです。出品・購入時のネットワーク手数料が無料で、より簡単に安心・安全にNFTを取引できるサービスとして、22年4月末時点で10万人以上のユーザーが利用しています。
ユーザー同士でNFTや仮想通貨の交換取引が可能なプラットフォームで、現在はコインチェックが選定したコレクションのみが取引されています。
22年4月時点で取り扱われているNFT商品タイトルには、「The Meebits」、「Sorare」、「Decentraland」、「The Sandbox」などがあり、どれも人気の高い商品となっています。
1-2. Coincheck NFT(β)の特徴
Coincheck NFT(β)の特徴は下記の通りです。
①ネットワーク手数料(ガス)が無料
一般的に、OpenSeaを始めとする代表的なNFTマーケットプレイスでは、NFTの出品や購入に当たってブロックチェーンのネットワーク手数料である「ガス代」が発生します。
しかし、Coincheck NFT(β)ではオフチェーン(ブロックチェーン上に直接記録されない取引方法)でNFTを購入・売却するため、ガス代無料となっています。
②利用可能な通貨の種類が豊富
Coincheck NFT(β)は、仮想通貨取引所「Coincheck」のアカウントと連携しているため、NFTマーケットプレイスでの決済通貨にコインチェックで保有している仮想通貨を利用できます。22年4月時点で、ビットコインやイーサリアムをはじめとする全15種類の仮想通貨での支払いが可能です。
③セキュリティ面が強固
Coincheck NFT(β)では、コインチェックが提供するNFT専用のウォレットを使用して取引できるため、ユーザー自身が秘密鍵を管理する必要がありません。Metamaskなどの仮想通貨ウォレットに不慣れな方にとって、より安心できる環境でNFT売買を楽しめます。
②DecentralandのLANDとは?
次に、Coincheck NFT(β)で取り扱いが開始されたDecentralandのLANDについて、解説します。
2-1. Decentralandとは?
Decentralandとは、メタバース構想のブロックチェーンプロジェクトです。イーサリアムブロックチェーンをメインとして開発されています。元々は2015年に、アリ・マイリック氏とエステバン・オルダノ氏という二人のアルゼンチン人エンジニアによって開発された2Dプラットフォームが原型となっています。
ブロックチェーン版の開発および運営を担っているのは、アメリカの非営利団体である「Decentraland Foundation」で、世界における20以上の投資家から支援を受けています。
Decentralandは、仮想空間で自身をアバター(NFT)に投影し、他のユーザーと交流したり、様々なコンテンツなどで遊ぶことができます。現在大きな期待を集めているNFTゲームの一つです。
2-2. Decentralandの特徴
Decentralandの特徴は下記の通りです。
①DAO(分散型自立組織)によって運営されている
Decentralandの最大の特徴として、「DAO(分散型自立組織)」によって運営されているという点が挙げられます。
これまでのメタバースプロジェクトの多くは、中央集権的な側面があり、運営が中心となってメタバースを作り上げていくというスタイルをとっていました。
一方でDecentralandでは、ユーザーがメタバース上の土地である「LAND」を購入して、そのLAND上にユーザー自身が様々なオリジナルコンテンツを作り出していくことで、Decentralandのメタバース世界全体が発展していくという仕組みになっています。
②仮想通貨MANAを使用する
Decentralandでは、「MANA」と呼ばれる独自のトークンを発行しています。
MANAはDecentralandにおける決済通貨としての役割を担っており、メタバースにおけるアイテムおよびLANDの取引などに使用されます。
Decentralandは遊びながら報酬を獲得できる「Play to Earn(遊んで稼ぐ)」仕様のゲームです。ユーザーは自身の所有するアイテムやLANDなどを売却することで、MANAを稼ぐことも可能となっています。
2-3. Coincheck NFT(β)でLANDの取り扱いが開始
22年3月30日から、Coincheck NFT(β)でDecentralandの土地「LAND」の取り扱いが開始されました。LAND購入者は、自身が保有するLAND上に自由にオリジナルコンテンツを配置でき、そこでのユーザー同士の交流も可能となっています。
また、取り扱いに際して10万円相当のイーサリアムが獲得できるキャンペーンも開始され、大きな話題となっています。
なお、22年4月7日時点で、Coincheck NFT(β)におけるLANDの最低価格は2TH(約47万円)となっています。
2-4. コインチェック「Oasis KYOTO」の開発
22年3月16日、CoincheckはDecentralandのメタバース空間において、「Oasis KYOTO」と呼ばれる仮想都市を建設することを明らかにしました。
Coincheckは現在すでに、NFTゲームである「The Sandbox」のメタバース上に「Oasis TOKYO」と呼ばれる仮想都市の開発を進めており、今回の発表はそれに続く形となりました。
【関連記事】:コインチェックがThe Sandboxで構築するメタバース都市「Oasis TOKYO」とは?
Oasis KYOTOはOasis TOKYOと同様、「2035年の近未来都市」をテーマとして開発が行われており、公開されたイメージでは神社や仏閣といった日本の昔ながらの建造物などを確認でき、歴史や文化を感じさせる内容となっています。
Oasis KYOTOプロジェクトの目的もOasis TOKYOと同様で、アートやファッション、音楽といった様々なジャンルのコンテンツを介して、アーティストとファンが互いにコミュニケーションを取れる場所、企業のコミュニティを育成できる場所としての役割を果たすことを目指していると報告されています。
③まとめ
Decentralandは数あるメタバースの中でも一際注目を浴びており、Coincheckをはじめとする多くの大企業やプロジェクトが参入を表明しています。
今回Coincheck NFT(β)でLANDの販売がスタートされたことで、さらに多くのユーザーがゲームに参加することが予想されます。
Coincheck NFT(β)は国内のNFTマーケットプレイスであり、安心して利用できる環境が整っているため、この機会にCoincheckの口座を開設し、Decentralandのメタバースに足を踏み入れてみてはいかがでしょうか?
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中島 翔
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