筆者は2017年から暗号資産投資を始め、今年で投資経験としては4年目になります。暗号資産市場はこの間に激しい値動きを繰り返し、2021年2月にはビットコインの最高高値を更新しました。この間、暗号資産投資をしていて、こうしておけば良かった、これをしておいて良かったなど感じたことが様々あります。
そこでこの記事では、これまでの暗号資産投資経験を経て一般投資家から見た、良かった点、反省点を私なりにご紹介します。またこれから暗号資産投資を始める方に知っておいてほしいポイントを7つに絞ってお伝えします。
目次
- 暗号資産投資をして良かったこと
- 暗号資産投資で失敗したこと、悪かったこと
- 暗号資産投資を始める方に伝えたい7つのポイント
3-1. 上がっているから・下がっているからと買い増ししない
3-2. 損切りラインを決める
3-3. 長期投資なら一括大量購入ではなく積み立て
3-4. 損失を暗号資産で取り返そうとしない
3-5. 立ち止まって敗因を考える
3-6. 分散投資をする
3-7. レバレッジ取引はしない - まとめ
①暗号資産投資をして良かったこと
暗号資産投資を始めたのは2017年位からですが、2017年末にあった「仮想通貨バブル」と言われる少し前からでした。まだ1BTC=30万円前後でした、バブル前に購入したのでラッキーではありました。もし上がり切ったところで購入していた高値掴みをしていたかもしれません。
投資初心者の状態で始めたので、暗号資産を保有することでどういった技術が使われているのか、仕組みはどうなっているのか、社会にどう使われるのかといった最先端テクノロジーについて知る機会が増えました。
暗号資産投資は最終的には積立てすることにした結果、購入価格を平準化させ安定して投資を続けています。結果的にローリスクで含み益が出ています。最終的にはどこかで利確をしたり、あるいは支払いなどに使っていくだろうと思いますが、暗号資産はまだ新興市場なので長期的な目線で投資をしていくつもりです。
②暗号資産投資で失敗したこと、悪かったこと
過去にコインチェックからネムが不正流出した事件があり、数ヶ月アクセスできない状態が続きました。その当時は、コインチェックのみに全部の暗号資産を預けていたので、資産を移動することも売却もできませんでした。ようやくアクセスできるようになってから他取引所に分散しました。
またビットコインだけでなく過去にはアルトコイン投資も行っていました。アルトコインは価格変動が大きいので短期間でも利益が出るのではと思い、XRPを価格が上昇していた時に10万円分を購入しました。しかしその直後、リップル社が米国証券取引委員会(SEC)に提訴されたことを受け、価格は暴落しました。何故このタイミングで、とは思いましたが何があるか分からないのが暗号資産市場です。しかしこの10万円は余剰資金だったため、無理に取り戻そうとはせず損切りしました。
高値掴みした挙句、価格は暴落し、結果的に損切りしてしまったので、これこそ最悪の轍を踏んでいます。しかもこれを暗号資産投資4年目の段階でやってしまっているので、投資初心者の場合はその都度、冷静な判断を一つ一つしていく必要があるでしょう。
③暗号資産投資を始める方に伝えたい7つのポイント
投資をした後になるべく後悔しないためにも、始める前に知っておくべきこと7つをご紹介します。ここで述べていることは基本的なことかもしれませんが、投資初心者の私が身を持って体験したので改めてお伝えしたいと思います。
上がっているから・下がっているからと買い増ししない
相場が下がっている時に買い増しするケースは確かにあります。暗号資産を始めるタイミングも下がっている時なら利益もでやすいと言えます。余剰資金の上限に達していないのなら下がっている時に買い増してもいいかもしれませんが、もし消えて生活が困る資金なら相場が下がってようが上がっていようが、買い増しはしないほうがいいでしょう。買い増しした後に暴落して生活が困ってしまっては本末転倒です。
損切りラインを決める
私は長期的に保有している暗号資産と、短期的にトレードする暗号資産は分けています。短期投資の場合は、ここまで下がったら損切りするというルールを作っておくことがポイントです。投資初心者にとっては損切りをすることは精神的にネガティブなことで抵抗もあるかもしれません。ですが、このルールを決めておかなければずるずる保有し続け、含み損が膨らむ可能性があります。損失が小さいうちに手を打つ必要もあります。
長期投資なら一括大量購入ではなく積み立て
元金があればある程度まとめて投資する手もありますが、価格が下がればそれだけ資産額も小さくなります。そうなると投資初心者にとって精神的負担も大きくなるので、私は一括に大量購入するのは避け、時間分散して積み立てしていくことを選びました。時間を分散して少額で暗号資産を購入することで、購入価格を平準化し、価格変動リスクによる損失を小さくすることが可能です。
損失を暗号資産で取り返そうとしない
暗号資産で損をした後に、暗号資産で損失を取り返すことはやめましょう。損失分を取り返したいと焦る気持ちは分かりますが、損をした後に再び暗号資産を購入して価格を上がるのを待っても、結局また損失をしてしまうリスクがあります。感情で動いている時点は、リスクしかありません。
立ち止まって敗因を考える
損失した後は何が敗因だったのかを冷静に考えましょう。「ただ運が悪かった」と片付けるのは簡単ですが、一括の大量購入が悪かったのか、価格が上がっている時に購入したのが悪かったのか、無理をして投資をしたからか、価格変動に振り回されたからかなど分析しましょう。
分散投資をする
もし投資資金10万円があるとしたら、例えば、ビットコインに5万円分、イーサリアムに4万円分、その他暗号資産に1万円分と分散させるのが理想です。このように分散投資を行う際には、それぞれの暗号資産の仕組みや開発状況について調べておくことが重要です。もちろん、暗号資産以外の投資、たとえば株や債券、外貨などへの分散も大切です。投資の基本ではありますが、投資先を多く分散させるほど、リスクを分散させることができます。
レバレッジ取引はしない
レバレッジ取引は、元金よりも大きな資金で取引することが可能ですが、レバレッジをかければかけるほど、損失のリスクも高まります。トレードに慣れている方なら売却するタイミングも判断もできますが、右も左もわからない初心者が感覚にまかせてレバレッジ取引を行うのは非常に危険です。トレーディングに慣れていなければ、レバレッジ取引で大儲けを狙うことはせずに、現物取引にとどめておくことがおすすめです。
④まとめ
投資をするにあたって損失は怖いものですが、余剰資金内で行うことで、もし損失が出てしまっても取り返しがつきます。また損失を出した後に何が悪かったのかを考えて、再び投資をするといった「トライ&エラー」を繰り返すことで少しずつでも成長することができます。そうした経験を積み重ねるうちに、暗号資産の積み立てが自分の中で腑に落ちるという方も出てくるでしょう。中には、現物で暗号資産を保有する傍らで短期トレードをしてみることがベストという方もいるかもしれません。
これまでも述べてきた通り、リスクを最小限に抑えるために必要なことはギャンブル的な投資を行わないことにあります。しかし、暗号資産の価格が上がっている時には購入しないと決めたとしても、いざ価格が上がっているのを見ると「買ったほうがいいのか」と気持ちが焦ってしまうでしょう。そういった場合は例えば、ひと月のMAX投資金額を「毎月1万円まで」と決めておくなど自分なりのルールを作っていくと良いでしょう。価格変動が激しい市場だからこそ、損失で疲弊しないための自分のルールを作っておくことが大切です。
ここまでいろいろな注意点をご紹介してきましたが、暗号資産に興味がある方は、まずは少額から始めてみることがおすすめです。少額でも実際に投資を始めることで投資経験値が少しずつ上がっていきますし、そうすることで次第に自分に合っている・利益を出せる投資を見つけることができるでしょう。
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立花 佑
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