Toyota Ventures、二酸化炭素除去プラットフォームNoriへ出資

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トヨタ自動車の投資部門Toyota Venturesが、二酸化炭素除去プラットフォーム「Nori」へ出資した。2月24日に公表されたNoriの資金調達情報により明らかとなっている。

Noriは、シードフェーズからシリーズAをメインに投資を実行するベンチャーキャピタル「M13」主導のもと、約700万ドルのシリーズAの資金調達を完了したことを発表している。今回の投資家の中にToyota Venturesが含まれていた。

Toyota Venturesの気候関連ファンドについて担当者のLisa Coca氏は、「顧客に価値を提供しながらカーボンニュートラルに真の影響を与えることができるシード段階の新興企業への投資に重点を置いている」と説明している。今回の出資に関しては、「Noriは透明性の高いマーケットプレイスを構築しており、二酸化炭素除去産業において必要とされるステップアップの先駆者であり、同社を支援できることを嬉しく思う。」とコメントした。

Noriはワシントン州シアトルに拠点を置く、イーサリアム上に実装された炭素除去プラットフォームだ。2017年に設立され、何十億トンもの二酸化炭素を大気中から除去することで、気候変動を防ぐことをミッションとしている。

Noriが採用する気候変動課題へのアプローチは従来と異なる。二酸化炭素排出量の削減や回避に注目するのではなく、二酸化炭素の「除去」に焦点を当てているのだ。

具体的には、土壌の炭素貯留を伴う再生農法を行う「農家」へ多額の金銭的報酬を提供することで、二酸化炭素の除去活動を活発化させようとしている。

既にNoriに参加している10軒の農家には、二酸化炭素の除去報酬として100万ドル以上が支払われている。土壌隔離は、Noriが提供する二酸化炭素除去手段のひとつであり、将来的には他の手法も市場に出てくる予定だ。

NoriのCEO Paul Gambill氏は、「これまでカーボンオフセット業界は、二酸化炭素排出枠の二重請求などの課題に直面していた。しかし、ブロックチェーンの活用により排出枠の透明性を確立し、そのコミュニティ(農家など)に二酸化炭素除去の報酬を提供することが可能となった。」と述べている。

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宮﨑 龍三

慶應義塾大学総合政策学部3年。大学では国際政治・経済を専攻中。株式会社techtecでライターインターンとして働く他、仮想通貨ウォレットを内蔵したメッセンジャーツールアプリ「Links」を運営する株式会社Linksにもインターンとして参画している。仮想通貨を含めたブロックチェーン技術以外にも、機械学習、経済学など多種多様な分野への関心が強い。Twitter:@ryuzo10121