米決済プラットフォームSquare(スクエア)が、2021年第二四半期の決算説明会を8月1日に行なった。ビットコイン関連事業による総収益が27億2,000万ドルの売上をあげつつも、自社のビットコイン投資は4,500万ドルの損失を計上している。
Squareの運営する決済アプリCash Appのユーザーは、2021年第二四半期だけでアプリを通して27億2,000万ドル相当のビットコインを購入したという。これは前年同期比で約3倍にあたるものの、粗利益は全体の2%に相当する5,500万ドルにとどまっている。2021年第一四半期決算では、売上が35億1,000万ドル、粗利益が7,500万ドルであったため、第二四半期で減収減益となった。
第二四半期におけるビットコインへの投資益はマイナスとなったものの、それでも全体を通してはプラスを維持しているという。Squareは、2020年第四四半期よりビットコインへの積極的な投資を行なっており、1億2,700万ドルの帳簿価格に対して公正価値は2億8,100万ドルとなっている。つまり、1億5,400万ドルの利益を生み出しているのだ。
Cash Appのビジネスは、Squareが市場からビットコインを購入しユーザーへ販売することで成立する。このとき、一定のスプレッドを上乗せ販売しており、日本における暗号資産の販売所と同じ形態であるといえるだろう。
今回の決算説明会では、オーストラリアの後払い決済大手Afterpayを290億ドルで買収する計画も明らかにしている。本ディールは2022年第一四半期に完了する予定だといい、Squareの株式で全額支払われるという。
SquareのCEOを務めるJack Dorsey氏は、「SquareとAfterpayには共通のビジョンが存在する。共に決済エコシステムの拡大し、小売店と消費者へより魅力的なサービスを提供していきたいと思う。」とコメントした。
Afterpayは、世界に1,600万人以上のユーザーと10万以上の小売店を抱えているオーストラリアの上場企業だ。Squareとの統合が実現した暁には、AfterpayのユーザーもCash Appを通してビットコインの購入が可能になるとしている。
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【参照記事】Square, Inc. Announces Plans to Acquire Afterpay, Strengthening and
Enabling Further Integration Between its Seller and Cash App Ecosystems
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