NFTマーケットプレイスOpenSeaが、イーサリアムのセカンドレイヤーソリューションであるImmutable Xへの対応を4月1日に発表した。NFTの売買する際にガス代を気にせず取引できるようにする。
OpenSeaの事業責任者であるNate Chastain氏によると、イーサリアムネットワークのセキュリティを犠牲にすることなくガス代から解放される取引体験をユーザーに提供することができるという。
Immutable Xは、オースラリアを拠点とする開発企業であり、Naspers VenturesやGalaxy Digitalといった著名ファンドから資金を調達している。Immutable Xのソリューションでは、1秒間に少なくとも9,000トランザクションを処理することができるとのことだ。この際、ガス代は発生しない。
Immutable Xのようなセカンドレイヤーでは、オフチェーンでトランザクションを処理することで高い処理性能を発揮することができる。一方で、その都度ブロックチェーン(オンチェーン)にトランザクションデータを記録するわけではないため、分散性に欠け、オフチェーンへの信頼が前提となる。
イーサリアムはスケーラビリティ問題を抱えており、それに伴いガス代の高騰に悩まされ続けてきた。そのため、Immutable Xのようなセカンドレイヤーソリューションには日々注目が集まっている。
Immutable X以外にも、イーサリアムには数多くのセカンドレイヤーソリューションが開発されてきた。Plasmaやステートチャネル、Optimism、SKALEといったものが有名だ。NFT市場では、Dapper LabsのFlowやMatic、Roninといったものがシェアを獲得している。
Immutable Xは、ZK-rollupを採用している点が特徴的だ。ZK-rollupでは、トランザクションが暗号化された状態で承認作業が行われる。なお、Immutable Xは2021年春にローンチされる予定だ。セカンドレイヤーの市場争いからも目が離せない。
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【参照記事】OpenSea Twitter
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