テザー社がTetherの裏付け資産に関する報告書を開示、和解後初

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テザー社がステーブルコインTether(USDT)を発行する際の担保となる資産に関する報告書を公開した。監査企業Moore Caymanにより、2月28日付での作成とされている。

報告書では、Tetherの価値を裏付ける担保資産が全額確実に存在することを保証する旨が記載された。テザー社の連結総負債額が351.5億ドルであるのに対し、総資産は少なくとも352.7億ドルであるとし、担保資産は十分に存在するとしている。

テザー社は、ステーブルコインTetherの発行および管理を独占的に行なっており、Tetherの発行額と担保資産となる米ドルの金額が本当に一致するのかといった疑惑をかけられていた。

この問題でニューヨーク司法当局(NYAG)より起訴されており、最後まで不正を行なった事実は認めなかったものの、2021年2月23日に1,850万ドルの罰金を支払うことで和解している。

この際の和解に関して、Tetherの担保資産を開示するレポートの公開が命じられており、今回その報告書が提出された形だ。テザー社は、今後も四半期ごとに財務報告書を開示することになっている。

Tetherについてここまで厳重な運用体制が整備されている理由としては、市場に与える影響が甚大である可能性が指摘されているためだ。ステーブルコインTetherの発行および管理を独占的に行なうことができるテザー社は、担保資産さえ用意できれば自由にTetherを発行することができる。

これにより、発行したTetherを使ってビットコインを大量購入し、価格が高騰したタイミングで売却すればリスクを抑えて莫大な利益をあげることができてしまう。

テザー社にかけられていた疑惑の重大な点は、テザー社がTetherの発行を担保資産なしに行い、その資金を使ってビットコインの売買を行うことで利益をあげていたのではないかといったところだ。

実際、Tetherの発行タイミングとビットコイン価格の大幅な変動のタイミングに相関性があるとのデータも出ている。

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株式会社techtec リサーチチーム

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