米国におけるNFTに関する税制を解説、日本での注意点は?

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米Forbesが、NFT(Non-Fungible Token)に関する税務的な取り扱いについての記事を、3月11日に公開した。米国における税制について解説している。

老舗オークションハウスChristie’sでのBeeple氏によるNFTアート作品が約75億円で落札されたり、RaribleやNifty GatewayといったNFTマーケットプレイスでの売買が盛り上がる中、NFTの売却益などに対する課税の考え方を指摘した格好だ。

大前提として、NFTは暗号資産と同様に課税対象となる金融資産として扱われる。Forbesによると、NFTに対する課税の考え方は2通りあるという。

1つ目は、NFTを作成するクリエイターに対する課税についてだ。クリエイターは、作成したNFTを販売した時点で課税される。この時、NFTの作成および販売を主要事業としている場合は、当該事業を行うにあたり発生した関連費用を控除することが可能だという。

2つ目は、クリエイターが作成したNFTを購入する投資家に対する課税についてだ。Forbesでは、NFTへの投資に対する課税の考え方は一般的な暗号資産への投資に対する考え方と類似するとしている。

多くの場合はイーサリアム(ETH)を支払ってNFTを購入することになるが、購入した時点ではNFTに税は発生しない。購入したNFTを販売した時点で課税されることになる。この時、課税対象となるのは販売額全てではなく、購入額と販売額の差益に対してだ。税目はキャピタルゲイン税になるという。

Forbesでは、NFTの販売による所得税について興味深い点を指摘している。米税法では一部のNFTを、収集品(コレクション)として定義する可能性があるという。収集品として定義された場合、高額所得者はNFTの売買によって生じる長期的なキャピタルゲインに対して、通常の税率よりも高い税が発生するとのことだ。

現時点では、全世界でNFTに対する明確な法規制が整備されておらず、税制も不明確な部分が多いのが実態となっている。日本も例に漏れない。

なお、日本でNFTを購入する際に注意が必要なのが、NFTを購入するために使用したETHに対しても課税される可能性があるということだ。日本で暗号資産を決済に使用する場合、決済に使用した暗号資産の価格が購入した時点よりも上がっていた際には所得税の対象となる。

【参照記事】How Are Non Fungible Tokens (NFTs) Taxed?

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株式会社techtec リサーチチーム

「学習するほどトークンがもらえる」ブロックチェーンのオンライン学習サービス「PoL(ポル) 」を運営。日本発のブロックチェーンリーディングカンパニーとして、世界中の著名プロジェクトとパートナーシップを締結し、海外動向のリサーチ事業も展開している。Twitter:@PoL_techtec