老舗オークションハウスのクリスティーズで行われたNFTアートオークションが、3月12日に約6,935万ドル(約75億円)で落札された。購入したのは世界最大のNFTファンドMetapurseの創設者であるMetakovan氏だという。
クリスティーズは、255年の歴史を誇る著名オークションハウスだ。今回落札されたのは、デジタルアーティストのBeeple氏による作品で「EVERYDAYS: THE FIRST 5000 DAYS」と名付けられている。
オークションの視聴者は最大2,200万人に及んだとされ、約6935万ドルという価格は存命するアーティストトップ3の中に入るという。デジタルアート作品においては史上最高額だ。
今回のオークションは、作品に対する売上はイーサリアム(ETH)によって支払われる。NFTアート作品ならではの方法だと言えるだろう。
落札された作品は、2007年5月以降、毎日1枚ずつデジタルアートを作成し、合計5,000枚を1つの作品として仕上げた上で出品された。Beeple氏は、過去にもデジタルアートをNFTとして出品し、約3.7億円で売却していたことで注目を集めていた人物だ。
作品を購入したMetakovan氏は、今回の落札について次のように述べている。「高い価値を持つNFTといえば、この作品を置いて他にないでしょう。なぜなら、13年分の作業が詰まっているからです。技術は再現できるしスキルを超えることもできますが、時間をハックすることはできません。これは、現在において最も価値のある芸術作品であり王冠のようなものです。10億ドルの価値があると思っています。」
今回の舞台となったクリスティーズでCEOを務めるGuillaume Cerutti氏は、次のようにコメントした。「デジタルアーティストにとってもブロックチェーン技術にとってもそして暗号資産にとっても、このタイミングで伝統的なものとデジタルなもの、2つの異なるコミュニティを結びつけることができたことを嬉しく思います。この分野で次に起こることの可能性は刺激的で、近い将来に更なるイノベーションが起こることを期待しています。」
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【参照記事】Beeple (b. 1981), EVERYDAYS: THE FIRST 5000 DAYS | Christie’s
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