米ナスダックおよびカナダのトロント証券取引所に上場しているMogoが、イーサリアムを購入したことを5月3日に発表した。イーサリアムの購入は、米国の上場企業としては初めての事例となる。
Mogoは、デジタルアセットプラットフォームを運営する企業で、2018年にはビットコインの売買が可能なMogoCryptoをローンチしていた。カナダの大手取引所Coinsquareの株式を20%保有しており、暗号資産への取り組みを積極的に行なっている。
今回の発表によると、イーサリアムへの投資を目的として146ETH(平均購入価格2,780ドル)を購入したという。合わせて、今後は現金を含むポートフォリオ全体の5%までを暗号資産に投資していく方針を明らかにした。
Mogoは、2020年末に株式投資ポートフォリオを収益化するためにブロックチェーン関連の投資を拡大する計画を公表している。今回の発表では、イーサリアムへの投資に先がけて18BTC分のビットコインを購入していたことも報告された。
2020年末より、上場企業が暗号資産を投資対象として購入する事例が急増している。当初はビットコインが対象となっていたものの、ここ数ヶ月でイーサリアムの事例も増えてきた。
3月には香港証券取引所の上場企業Meituが、上場企業としては世界で初めてイーサリアムを購入(15,000ETH)したことを明らかにしている。米国の上場企業としては今回のMogoが初めてだ。
4月にはトロント証券取引所で、「Purpose Investments」「CI Global Asset Management」「Evolve Funds」の3社によるイーサリアムETFが承認されている。日本でも、4月に入り東証一部のネクソンが1億ドル相当のビットコインを購入していた。
イーサリアムETFの承認や上場企業Mogoのイーサリアム購入など、カナダはイーサリアムに関する積極的な姿勢を見せている。イーサリアムの共同創業者であるVitalik Buterin氏が、カナダのコンピュータサイエンスの名門であるWaterloo大学に在籍していたこともあり、何かとイーサリアムに関連深い国なのかもしれない。
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