ビットコインを法定通貨として採用する法案を可決したエルサルバドルが、ビットコインマイニングを地熱エネルギーで行う取り組みに注力することがわかった。6月10日にNayib Bukele大統領が明らかにしている。
Bukele大統領は自身のTwitterを通して、地元の電力会社LaGeoに対して火山の地熱エネルギーをビットコインマイニングに活用するための専用施設を建設する計画を立てるよう指示したという。非常に安価で、100%再生可能なエネルギーによる排出物ゼロのマイニングを実現できるとしている。
ビットコインを法定通貨として採用したエルサルバドルでは、国内での流動性を確保するために1.5億ドル規模の投資信託を設立する予定だ。国外で流通しているビットコインを買い付けることで、国内の流動性を確保する狙いだろう。
一方で、国外から買い付けつつマイニングによる新規発行を国内で行いたいという方針も伺える。Bukele大統領は、「マイニングする計画はないものの、国内で推進する計画は検討している」と言及した。
エルサルバドルは世界有数の火山大国であり、国内には20以上の火山が存在している。そのため、以前より地熱発電が盛んであり、国内の電力消費量のうち20%以上を地熱発電が占めているという。
一方で、エルサルバドルは消費電力の25%を輸入に頼っていることも明らかとなっている。中南米の地域では最大の輸入国であり。電気料金は近年増加傾向にあるという。そのため、Bukele大統領の指示による地熱発電でのビットコインマイニングは、100%再生可能エネルギーを促進することになるだろうが、エルサルバドルのさらなる電力輸入に繋がる可能性も高いと言えるだろう。
エルサルバドル以外にも、アイスランドのGenesis Miningなどが既に地熱発電によるビットコインマイニングを行なっている。これは、ビットコインを持続可能なものにするために欠かせない環境だ。
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【参照URL】Nayib Bukele大統領 Twitter
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