エルサルバドル、国民に30ドル分のビットコインを無償配布

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世界で初めてビットコインを法定通貨として認める法案(ビットコイン法)を可決したエルサルバドルが、全国民に対して30ドル分のビットコインを無償配布する計画を6月25日に発表した。合わせて、9月7日にビットコイン法が施行されることも決定している。

エルサルバドルのナジブ・ブケレ大統領は、ビットコインの法定通貨化に関する演説を通して、ビットコイン法の施行日と全国民へのビットコイン無償配布を発表した。

世界を賑わせたビットコイン法は、法案可決から90日後に有効化されることになっており、9月7日がこれにあたるという。この日までに、ビットコインを法定通貨として流通させるためのインフラ整備を行うとした。

なお、国民はビットコインの使用及び保有の義務はなく、あくまで任意であるとしている。引き続き米ドルも法定通貨として使用され、支払い手段として米ドルかビットコインのどちらを選択するかは消費者が決められるとのことだ。なお、支払いを受け付ける店舗側は、ビットコインでの支払いを拒否することはできないという。

今回の演説の目玉となったのは、エルサルバドル政府が全国民に対してビットコインを無償配布する計画を立てていることである。ブケレ大統領は、暗号資産ウォレット「Chivo」を国民へ配布し、30ドル相当のビットコインを無償で配ると発表した。

Chivoでは、QRコードによる送受金、ビットコインと米ドルの交換、手数料無料のビットコイン購入などの機能が使用できるという。スマートフォンで利用可能なアプリとして提供されている。

エルサルバドルの全国民がビットコインエコシステムに加わる場合、ビットコインの利用者が2.5%増加するとの見解も一部で示されている。

エルサルバドルのビットコイン法は、賛成62票、反対19票という大差で可決されていた。しかし、これを違憲とする主張も出てきており、6月21日には市民グループによる訴訟が明らかとなっている。

また、現地の商工会議所による調査では、国民の約8割がビットコインの法定通貨化に賛成していないという結果も出ており、ブケレ大統領と与党の独裁政治を指摘する声もあがっている。

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【参照URL】Twitter – Casa Presidencial

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株式会社techtec リサーチチーム

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