欧州委員会の技術革新推進組織である欧州イノベーション会議(EIC)が社会的に意義のあるブロックチェーン関連事業6つに500万ユーロ(約6億円)の助成金を付与した。仮想通貨とブロックチェーンのニュースメディアCointelegraphが7月1日、伝えている。
EICは助成金を通して、トレーサビリティ、フェアトレード、金融包摂、分散型サーキュラーエコノミーの領域で、ブロックチェーン開発を促進するねらいだ。選出されたプロジェクトは、オランダのコンテンツ認証プロジェクトWordProof、英スタートアップPPP、フィンランドのGMeRitS、オックスファムのOXBBU、フランスのeコマースCKH2020、そしてイタリアのデジタルマーケットPROSUMEだ。
6つのプロジェクトはいずれもサービスをオープンソースにしているため、他の起業家や開発者はこれらの高度な技術ソリューションの恩恵を享受できる。
2018年5月から2019年9月までの募集期間中、助成金プログラムは43の国々(内19は欧州域外)から176社の応募を集めた。EICは「科学をビジネスに」をスローガンに高リスクでも大きな影響を与えるとされるアイデアを支援するために2017年に発足した。同機関は未だパイロット段階であり、2021年に本格的な活動を開始する。ブロックチェーンと言うと仮想通貨(暗号資産)を連想するが、EICの助成金のような活動がブロックチェーンのより広範な応用事例を周知させることに繋がると期待したい。
【参照記事】European Innovation Council Awards $5M to Six Blockchain Projects
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高橋奈夕
国際基督教大学4年。NYに支社を置くブロックチェーン専門のベンチャーキャピタルで半年以上インターンとして勤める。バイリンガルを生かして海外の記事を翻訳し、よりよい情報を国内に広めることにコミットしている。
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