サンフランシスコに本社を置くOpynは、216万米ドルの資金調達を完了したことを発表した。チームはオプション取引を介して、イーサリアム(ETH)とDeFi(分散型金融)関連投資におけるヘッジ手段としてのポジションを確立したいと表明している。
6月22日のOpynの公式ブログによると、投資ラウンドには、Dragonfly Capital、Version One Capital、DTC Capital、CoinFund他、またエンジェル投資家であるBalaj Srinivasan、Robert Leshner、Dylan Filed、Linda Xie等が参加している。
DeFi(ディファイ)とはDecentralized Finance(分散型金融)の略称であり、仲介者の必要性を排除した形でブロックチェーン上に構築される金融産業の総称である。Opynは2020年5月に取引量で1438万米ドルを記録するなど、既に分散型のオプション市場で支配的な立場にある。
DeFiのユーザーは高い利回りを享受する一方、イーサリアム(ETH)や市場のボラティリティ、ハッキング等のリスクに晒されている。Opynで現在発行されているプットオプション「oTokens」はこうしたリスクから保護するために使用される。イーサリアム・ユーザーや開発者は金融保険やヘッジのために、スマートコントラクトに担保を預けてプットプションを作成し、販売することもできる。
Opynは今後、開発人員を補強し、プロトコル開発と最優先事項としているセキュリティを強化する。Opynのスマートコントラクトは、ブロックチェーン基準策定企業であるOpenZeppelinにより監査されている。Opynの共同創設者兼CEOのZubin Koticha氏は、「急成長を続けるDeFiの領域でオプションエコシステムが整備されることが、この分野の成熟と大量採用のために重要」と述べている。
従来の金融オプションは、想定元本で見ると年間300兆米ドルが取引される巨大な市場だ。一方、DeFiの市場規模は今年4月に10億米ドルを超え、6月に20億米ドルを超えたばかり。今後の成長に注目したい。
【参照記事】Opyn raises $2.16mm to bring Protection and Risk Management to DeFi
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高橋奈夕
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