ブロックチェーン技術が新型コロナウイルス対策で期待される領域

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インドのモディ首相は3月25日から3週間の全土封鎖を発表したが、同国のあるスタートアップは医療サプライチェーンにブロックチェーン技術を使用する仕組みを提案している。新型コロナウィルス対策の文脈で世界的にブロックチェーン技術が検討される事案が増えてきている。スタートアップビジネスを専門とする印メディアInc42が3月25日、伝えた。

ブロックチェーンアプリケーションを開発するインドのスタートアップAcoerはコロナウイルス対策を目的に、ヘデラハッシュグラフ(Hedera Hashgraph)の分散型台帳技術(DLT)とリアルタイムで通信できるデータ可視化プラットフォーム「HashLog」を開発した。

ハッシュグラフのMVP(ミニマム・バイアブル・プロダクト)アンバサダーのシャラット・チャンドラ氏はInc42に対し、「インド政府は韓国と同様に全国的な追跡システムをエミュレートして、リアルタイムにテストデータを照合し、コロナウイルスの感染拡大を緩和するための活用可能な洞察を得るべきだ」と語っている。同氏によると、ブロックチェーン上に構築された全国追跡システムは感染症のテストデータを照合でき、DLTが提供する暗号化と不変性の特性によって市民データのプライバシーを保証する。サプライチェーン上の契約と調達システムを迅速化でき、より早急な支払いを可能にするブロックチェーンが、「コロナウイルス医療サプライチェーンの障害を取り除くことができる」とチャンドラ氏は加えた。

セキュリティ、透明性、分散性を特長とするブロックチェーン技術は、感染症例の追跡、患者の治療履歴、医療機器情報、サプライチェーンなどを管理できるため、ヘルスケアエコシステムの効率を高めると期待されている。最も重要なことは、医療機関が当局とウイルスの感染経路を共有でき、ウイルスの封じ込めに向けた対策をリアルタイムに取れることにある。医療情報が充分に行き渡っていないことで副次的に起こる誤情報や噂を防ぐ点でも効力を発揮するだろう。

米国ではドナルド・トランプ大統領が発令したガイドラインに対応する形で、国土安全保障省が感染拡大に対抗する重要なツールとしてブロックチェーンを含むリストを3月19日に起草した。文書では、ブロックチェーン管理者が食品サプライチェーンで重要な役割を担うと位置づけられている。

中国アリババ傘下のAnt Financial は、コロナウィルス感染拡大の影響を受ける中小企業向けの融資プラットフォームをリリースした。Ant Financialの「Duo-Chain」は国連に評価され、SDGs(持続可能な開発目標)デジタル金融に関するタスクフォースが3月20日に発行したマンスリーレターに、ブロックチェーンとして唯一紹介されている。

【参照記事】ブロックチェーン技術が新型コロナウイルス対策で期待される領域

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高橋奈夕

国際基督教大学4年。NYに支社を置くブロックチェーン専門のベンチャーキャピタルで半年以上インターンとして勤める。バイリンガルを生かして海外の記事を翻訳し、よりよい情報を国内に広めることにコミットしている。