ブロックチェーンを教育に活用。次世代の教育が作り出す、学習の在り方は

2020年のDeFi(Decentralized Finance:分散型金融)ブームが記憶に新しい中、2021年に入ってからはNFT(Non-Fungible Token)が話題を集め、ブロックチェーンやDeFi・NFTの基盤となるイーサリアムが注目を集めています。ブロックチェーンは単なる投機対象や仮想通貨の代名詞ではなく、「インターネットの再来」として着実に歩みを進めているのです。

今回は、DeFi推進へ向けてJDA(Japan DeFi Alliance)の発起人であり、ブロックチェーン特化のオンライン学習サービスPoLを提供するtechtec代表取締役の田上智裕氏に、HEDGE GUIDE編集部がインタビューを実施しました。

※本記事は、2021年3月29日取材時点の状況でお送りしています。

話し手: 株式会社techtec/PoL 田上智裕(たがみともひろ)氏

リクルートで全社ブロックチェーンR&Dを担当後、株式会社techtecを創業。“学習するほどトークンがもらえる”オンライン学習サービス「PoL(ポル)」や企業のブロックチェーン導入をサポートする「PoL Enterprise」を提供している。海外カンファレンスでの登壇や行政でのオブザーバー活動も行う。

インタビュー概要

  1. techtecの由来と教育分野に挑むきっかけ
  2. オンライン学習サービスPoLで取り組む「教育×ブロックチェーン」
  3. 日本におけるDeFi発展に向けて
  4. ブロックチェーンや暗号資産の魅力とは?
  5. 取材後記

techtecの由来と教育分野に挑むきっかけ

techtecの名前の由来、願いや思いなどについて教えて下さい。

会社のミッションとして、「個人の成長をサポートし、誰もが自由に生きていける世界を作る。」を掲げています。PoLのユーザーや、弊社のお客さんでも、自己実現を目指す力になれたらいいなと思っています。紆余曲折ありながらも、「てくてく」歩きながら、そこにテクノロジーを掛け合わせて「techtec」という名前にしました。

創業以前にも不動産業界でブロックチェーンに携わっていたとお聞きしましたが、その後教育をテーマに起業された意図を教えてください。

リクルートで配属されたのが不動産領域でした。当初からブロックチェーンについて取り組んでいたので、SUUMOから導入しようとなりそこで不動産を経験しました。

起業するのであれば自分の好きな領域で、という考えは以前からあり、もともとやりたかった教育を選びました。教育は人生を決める大事な一つの要素であり、教育をテクノロジーでアップデートして、もっと良い教育の形になったらいいなと思って始めました。

教育市場を選んだのは日本が学歴社会だと感じたことにあります。私は高校時代までずっとサッカーをやっていたので、大学受験の勉強もそこまでしていませんでしたが、社会に出てみると「学歴が大事だな」と思うことがありました。

一方で就職活動の際、学歴でフィルタリングする企業を見て、それって本質的ではないなと。実際にはスポーツなどを頑張っていた人が社会で活躍していたりもするし、教育の重要性は勉強だけではないという実感地もあり、教育の重要性や価値を再考して変えていきたいなと思いました。

教育分野にブロックチェーンを持ち込むにあたり感じた課題、課題解決のために必要な取り組みについて教えて下さい。

ブロックチェーンの課題の前に、教育現場をデジタル化しないといけないというのが教育市場の課題だと思っています。今は教育の現場が全くデジタル化されていないのですが、逆にブロックチェーンはデジタル化されたデータしか使うことができません。

GIGAスクール構想(※)で、生徒ひとり1台タブレットを配置するという取り組みが進んでいるので、これから変化するとは思いますが、そもそもタブレットを使える先生が少なかったり、課題が山積みです。

※多様な子どもすべてに個別最適化され資質・能力を育成できる教育ICT環境の実現と、日本の教育実践と最先端ICTの導入により教師・児童生徒の力を最大限に引き出すことを目的としている。

オンライン学習サービスPoLで取り組む「教育×ブロックチェーン」

techtecやPoLはそうした教育領域にどのように取り組みを始めているのでしょうか?

PoLは学習教材をオンラインで提供しているので、ブロックチェーンやAIをいかようにでもつなぐことができます。今から始める教育サービスはすべてそうすれば良いですが、学校などをはじめ既存の教育業界を変えるという点では、新経済連盟・内閣官房IT総合戦略室が共催するブロックチェーン官民推進会合(※)に教育のカテゴリを設けてもらい、そこで提言する機会をいただきました。「教育×ブロックチェーン」という取り組みをしているのが、techtec以外では数社しかないので、教育をブロックチェーン活用のユースケースとして出していくことが大事だと思っていますし、会社としてもそのように行動していきたいと思っています。

※デジタル社会の実現に向けたブロックチェーンの有用性を官民共同で検討する会合。田上氏は2020年12月、第3回ブロックチェーン官民推進会合にオブザーバーとして招待され、教育市場におけるブロックチェーン活用について提言を行った。(参照

「教育×ブロックチェーン」の先にある「学習歴社会(※)」が実現することで社会はどのように変わるのでしょうか?

学歴ではなく学習歴が重視されることで、その人に寄り添った最適な社会ができると思っています。学歴重視の社会だと文系・理系の決まった科目で評価されますが、それらに興味が持てない人が評価されないことの裏返しでもあります。私も学生時代に得意・不得意の科目がありましたが、統一された評価をすることに疑問を感じていました。それが、「何を学んだか」になることで、その人の得意なことや好きなことが伸びていくので、よりよい社会になっていくのではないかと思います。

※学歴や社会人の資格など定量化されたアウトプットの指標だけによる評価ではなく、日常的な学習ログやボランティア活動、個々人の能力なども多面的に評価する仕組み。

学習歴社会はどういった人々に有用なのでしょうか?

社会で活躍しているけど学歴はないという社会人が一番わかりやすいですね。そのひとたちは、他の誰よりも「学歴が本質的ではない」と考えていると思います。ですが、学習歴社会という考え方は幼稚園からあるべきもので、自分で学習歴を管理できるようになれば、これまで努力していたことやできることを活かしていける社会になると思っています。

小学校から中学校に進学すると、生徒の性格やテストの点数などをある程度引き継がれますが、たくさんの生徒がいるなかで、先生たちがすべてを把握するのは難しいです。それをブロックチェーンに記録しておけば、クラス替えで先生が代わっても、生徒の情報を共有することが出来るようになるのではないかと。

田上さんが仰るとおり、現在の日本は学歴を重んじる学歴社会ですよね。

ここまで学歴がはびこっているのは、学歴を重視する企業があるからだと思っています。学習歴を採用する企業が増えてきたら、これまでの評価軸である学歴や学校の成績を気にしなくても良いというくらいドラスティックな変革があっても良いと思っています。

こうした話は極端ではありますが、国のカリキュラムや学校のテストを評価対象にしなければ良いだけの話です。例えば、私立高校であれば、学校法人の意志決定でカリキュラムを決めることが出来るので、そこを押さえることが出来れば少しずつ変わっていくと思います。もちろん、すぐに現場の皆さんの同意が得られるものではありませんが、そうしたところからの取り組みがありえると考えています。

PoLは、ブロックチェーンで具体的にどのようなことをしているのでしょうか。

仕組みとしてはシンプルで、学習したらトークンをもらえて、ブロックチェーンに記録されるというものです。PoLではオンライン学習カリキュラムを終了すると、PoLトークンが発行されます。トークンをブロックチェーンに記録することで学習履歴をブロックチェーンに記録することができます。

将来的にはその学習履歴を使って、別のサービスにつなぐことや、学歴と別の指標として何を学んだかという学習歴を参照して適正な人材サービスを受けられるということをやっていきたいと思っています。

もらえるトークンの数はどのように決まるのでしょうか

カリキュラムごとに確認テストがあり、付与されるトークンはテストの難易度によって異なります。難易度が高いほど配布するトークンの量を増やすといったアルゴリズムにしているので、難しいカリキュラムほどしっかり学習したらトークンをもらえるという仕組みです。

アンドリーセン・ホロウィッツも出資したことで知られるブロックチェーン「Avalanche(アバランチ)」のカリキュラムを公開したこともあり、今PoLが世界的に認知されてきています。様々な優良企業やプロジェクトとアライアンスを組んでいる中、イーサリアム財団から資金調達を受けたこともあり、直近ではイーサリアムのカリキュラム掲載を進めています。

これら以外でも、日本でホワイトリストを通過している仮想通貨についても優先的にカリキュラムとして掲載していきたいと考えていますが、しっかりと精査をした上で掲載していきたいと思っています。

トークンの魅力や面白さはどのようなところにあるとお考えですか?

トークンの魅力や面白さは2つの側面、経済学的な側面とプロダクト開発的な側面があると考えています。

1つめの経済学的な側面から説明すると、まず魅力として挙げられるのはシニョリッジ(通貨発行益)です。例えば、日本では日本銀行が日本の通貨を独占して発行しているので、シニョリッジを得ることが出来るのは日本銀行だけです。トークンを発行できるようになると、トークン発行者がシニョリッジを享受することができるというのが仮想通貨・ブロックチェーンの大きな特徴です。誰もがポイント経済圏のような経済圏をトークンによって作ることができるというと想像しやすいのではないでしょうか。今ある仮想通貨の中ではイーサリアムがこの状態で、開発者やユーザーなどさまざまな人が参入してきて、色々なプロダクトが作られているというのはトークンならではのエコシステムだと思っています。

2つめはプロダクト開発的な側面です。ビットコインのように発行上限が決まっているものもあれば、イーサリアムのように決まっていないものもあります。理論上では、無数の人に無限にトークンを発行することが出来ます。PoLのトークンは、現在約5千人が保有しています。トークンは投機的な需要があるので、将来値上がりするであろうという期待を持って、そのプロダクトを応援してくれる人がいるー上場企業で言う株式のように応援するから保有している・株を持っているからその会社に興味を持つようになるということです。トークンという存在があれば、スタートアップであっても、上場企業のように会社を応援してくれるファンを増やすことができることは大きな魅力だと思います。

イーサリアム財団からの資金調達「Eth2 Staking Community Grants」にはどういったメリットがあったのですか?

グラントは日本だとほとんど認知されていません。イーサリアム2.0やDeFiでのグラントはtechtecが日本で初めて獲得しています。

通常、資金調達は普通銀行から借りるか、株式を発行して株に対して買い取ってもらうかになりますが、グラントはそのどちらでもありません。グラントでは通常のビジネスにおける支払いのように売上として振り込まれます。そのため、議決権に影響を与えることもなく、意思決定が非常にスムーズです。ブロックチェーン業界のように動きの速い業界だと、変化に対応するためにも常に資金が必要なので、グラントは非常に良い取り組みだと思います。

グラントのもうひとつのメリットは、グラントを獲得した先のインナー・サークルに入ることができるので、世界中の生の情報を誰よりも早く掴むことが出来るという点です。PoLが関わる部分でいうと、中国のプロジェクトもイーサリアム2.0のグラントを取得しているので、例えば日本と中国でイーサリアムについてどのように表現しているか、今話題になっていることなどをチャットでやりとりしています。

日本におけるDeFi発展に向けて

3月1日にJapan DeFi Alliance(JDA)が発足されましたが、この業界団体ではどのような活動をされるのでしょうか。

JDAは DeFiの発展を推進するアライアンスです。協会という枠組みとは異なり、みんなで取り組んでいこうというスタンスなので、他の団体や企業と競合するものではないという点は主張していきたいと思っています。DeFiを信じている人たちであれば、一緒に情報をシェアしたりビジネスマッチングしたりという形でやっていきたいなと思っています。DeFiやブロックチェーンは1社で取り組むものでなければ、独占できるものでもありません。JDAならこうした取り組みができると考えて立ち上げたという経緯があります。

DeFiは基本的に誰のものでもありませんし、取り組むにあたって免許も必要ない状況です。ただ、DeFiに強みをもつ人たちが声を上げることなく環境整備が進むと、DeFiのイノベーションを促進することなくむやみに規制する結果になってしまう恐れがあると考えています。

DeFiに取り組んでいる人たちの意見を反映させるためにも、規制が検討される場にいるということが大事だと考えていまして、そのために窓口を作ったという形です。規制に関する取り組みはJDAだけでやっていくつもりはなく、ここまで業界を作り上げてきてくれた他の団体と組んでやっていきたいなと思っています。

DeFiの発展に向けて、海外での面白い取り組み・注目している取り組み、日本が参考にするべきことを教えてください。

DeFiアライアンスに関しては、シカゴに拠点を置くDeFi Allianceが世界的に一番有名です。ですが、実は彼らは規制の提言は気にしていなくて、どんどんプロダクトを作っていっています。法律や規制はなにか問題が起きてから成立するもので、未来を予測して法律や規制が決まることはないという考え方ですね。

日本はDeFi領域で遅れていて、いまだに日本発のサービスが出てきていません。シカゴのDeFi Allianceでは規制の前にDeFiサービスを作ろうとアクセラレーションをしていたり、ファンドを作ってDeFi系サービスに投資をしていたので、そういう取り組みをJDAでもやっていきたいなとは個人的に思っています。

「なぜDeFi領域に参入しないのですか?」という問いに対して、日本の企業は「規制が…」と言いますが、規制はまだないんですよね。ですので規制は理由にならなくて、日本発の最初の一人目が出ることを促進していかないといけません。現状では、techtecのAaveからの資金調達が日本発のDeFiプロダクトへの動きです。他社で言うと、Stake Technologiesが取り組むPlasm Networkは将来的にDeFiで活用される可能性があるので注目をしています。また、FRAME00が取り組むDEV Protocolも、日本発のサービスとしてとても期待しています。ですが、現状ではまだ日本発DeFiサービスは存在していない状況です。

NFTについても同じで、海外はこれだけいま盛り上がっているのに、日本でやっと数社出てきたくらいです。

PoLでもNFTの取り組みをされているとお聞きしました。現在はNFT=アートという認識が強いと思います。アートに限らず、デジタルコンテンツ提供者がNFTに取り組むべき理由や意義・メリットについてどのようにお考えですか?

アートや音楽などに注目が集まっていますが、NFTの本質はデジタルコンテンツの存在やそれに伴う権利の証明だと思っています。

我々は、学習証明書をNFTとして発行することで、その人にしかない学習行動を唯一無二のものとして証明する仕組みを作りました。当然、他人の学習データを購入したいと思う人はいないでしょうし、そこに金融資産的な価値は生じないと思います。しかしながら、学習データは本人にとっては重要なものであると考えており、そこに対してブロックチェーンで保護してあげるというのは必要な試みだと考えています。

学習データに限らずデジタルコンテンツの生成者は、これまではそのコンテンツが確かに自分のものであるということを証明することができませんでした。ブロックチェーンないしNFTを活用することで、デジタルコンテンツが確かに自分のものであるということを証明することができるため、これはブロックチェーンが作り出した新たな発明だと思っています。

ブロックチェーンや暗号資産の魅力とは?

「ブロックチェーンに関する官民推進会合」開催やデジタル庁開設など、IT・ブロックチェーン活用を目指す動きが加速していることを感じています。日本においてブロックチェーンを活用していく必要性、重要性について教えて下さい。

必ずしもブロックチェーンで使う必要はなくて、むしろ必要でない部分の方が大きいと思っています。ブロックチェーンもAIもそうですが、すべて手段に過ぎず、「使わないといけない」ということはありません。

とはいえ、「Why Blockchain?」という考えは非常に重要だと思っています。教育の部分でもお伝えしましたが、日本はそもそもブロックチェーンの前にアナログなところを変えて、デジタル化する必要があります。その上で、ブロックチェーンでしかできないことを理解できる人が増えていくといいと思っています。デジタル庁もそのひとつのきっかけになってくるのではないでしょうか。

第4次産業革命の支柱としてブロックチェーンが挙げられていることでブロックチェーンに魅力を感じている方も少なくないかと思います。それについてはどのようにお考えですか?

AIとかVRは見て分かるものでテックに明るくない人でも理解しやすいのですが、ブロックチェーンは基盤なので非常に理解しづらいものです。個人的には、第4次産業革命に入っているから大事だよとは言いづらいと思っています。

ただ、ブロックチェーンについてはインターネットの再来に近いものだと思っています。我々はいまやインターネットなしで生きていくことは不便で難しいわけですが、同じことがブロックチェーンで起こる可能性があります。ブロックチェーンによってより社会が便利になるということは伝えていきたいと考えています。

ブロックチェーン業界は、金融とテックの掛け合わせからできている、世界で一番優秀な業界だと感じています。金融業界では頭の良い人たちが政府の官僚を巻き込んでいて、そこに新しいテクノロジーを生み出すテック業界の優秀なエンジニアが入ってきているわけですが、その人たち全員が未来を見誤ることって想像しにくいですよね。そう考えると、ブロックチェーン業界の未来は間違いない、そこに期待をするのは意味があると思っています。

第4次産業革命という言葉や、経産省によるブロックチェーンの国内市場規模67兆円という試算は説得力のあるもので分かりやすいものですが、あまり本質的ではないと思っています。

内容を考えているのは行政から依頼を受けた民間企業であることが多く、経産省の考えというよりは民間企業の考えだったりします。国の意見として公表されていても、実は誰が言っているのかというのが大事だったりしますね。

最近はビットコイン高値更新などあり、世間の仮想通貨に対する関心の高まりを感じています。

価格上昇もあり、PoLでもユーザーが増えていて、過去2年分のユーザー数がここ1ヶ月で増加しました。注目の現れだと思っています。

ビットコインは仮想通貨の元祖で、開発者も優秀ですし、その思想は大事です。ビットコインは決済や送金手段としての役割を目指していますが、イーサリアムと違って多方面に使うことを想定していないので、決済や送金に興味がある人しかビットコインのエコシステムには入ってきません。

一方で、イーサリアムは幅広く活用できるので、教育・不動産・物流・サプライチェーンなどさまざまな分野の人々がイーサリアムに入ってきます。そうした特性を考えると、量的にも質的にも、イーサリアムの方が拡大しやすいと思います。

田上さんが考えるイーサリアムの魅力や面白さを教えてください。

イーサリアムの最大の魅力は、開発者コミュニティで、世界的に優秀なエンジニアが集まっています。優秀なコミュニティからは優れたプロダクトが生み出されるという流れがあります。もともとイーサリアムの構想自体は優れていましたが、ビットコインを応用したものに過ぎません。ですが、ヴィタリック・ブテリンやジョセフ・ルービン、ギャビン・ウッドという優秀な人たちが集まって、イーサリアムをもっとこうしようとディスカッションを重ねて作られてきました。

過去にはそこからICOブームが生まれ、2020年にはDeFiブームが起こり、現在ではNFTのブームが来ています。そうした自然発生的なエコシステムがイーサリアムにはできていて、それを開発者が支えています。価格も、イーサリアムの開発者コミュニティに期待しているところのあらわれだと思います。そういう意味では、本質的なものはエンジニアと、その人たちが作るプロダクトがイーサリアムの魅力かなと。

また、イーサリアムはディセントラライズドなので、誰も管理しません。誰でもイーサリアムを利用して平等にチャレンジできる環境、これも魅力のひとつですね。

取材後記

今回は、「教育×ブロックチェーン」を主軸にインタビューをしました。インタビューの中では、田上氏が「学習歴社会」に言及していたのが印象的です。学歴が重視されているなかで、本質的な教育を目指すtechtecの考え方が一般的になった世界はどのようになっているのか、考えさせられました。

また、ブロックチェーン事業ならではの動きの速さ、それに伴う資金の必要性についても重要性を感じました。日々変化するブロックチェーン業界で新しいプロダクトを作り出している今この瞬間が、現在進行系で歴史の一部となっているという感覚を皆さんにも感じていただければ幸いです。

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HEDGE GUIDE 編集部 Web3・ブロックチェーンチーム

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