仮想通貨取引所の元トレーダーが解説!注目のNFT関連の仮想通貨について

今回は、NFT関連の仮想通貨について、大手仮想通貨取引所トレーダーとしての勤務経験を持ち現在では仮想通貨コンテンツの提供事業を執り行う中島 翔 氏(Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12)に解説していただきました。

目次

  1. NFT関連の仮想通貨とは?
  2. 注目のNFT関連の仮想通貨
    2-1. シータ(THETA)
    2-2. チリーズ(CHZ)
    2-3. ディセントラランド(MANA)
    2-4. テゾス(XTZ)
    2-5. サンドボックス(SAND)
  3. まとめ

2021年に入り、NFTが注目を集める機会が方々で見受けられます。現在のところ、日本の仮想通貨取引所で売買可能なNFT関連の仮想通貨はエンジンコイン(ENJ)のみとなっていますが、世界に目を向けると多くのNFT関連の仮想通貨が存在します。NFTカテゴリーに認識された仮想通貨に順番に資金が循環する動きも見られ、ENJも過去数週間にその恩恵を受けている様です。

最近では、国内取引所の新規銘柄の上場ペースが依然と比べて早まっているように感じられます。NFT分野に関心のある方は、ENJに続く注目のプロジェクトを探して見るのも良いでしょう。

①NFT関連の仮想通貨とは?

NFTとは、Non-fungible Token(ノン・ファンジブル・トークン:非代替トークン)の略で、9種類あるイーサリアムのトークン規格のうちERC-721かERC-1155で製作されたトークンのことを指します。NFTはURIと呼ばれる固有の識別子を付与できるため、他のトークンと区別する(非代替性の証明)ことができます。偽造不可なデジタルデータの流通手段として、NFTはアートやコレクタブル、ゲーム内アイテムの所有権を表すために使用されています。

一方、NFTの発行プラットフォームのノード運営のインセンティブ設計や、NFTをゲーム内アイテムに組み込んだプロジェクトのガバナンストークンに使用される仮想通貨は、従来のERC-20規格が使用されています。エンジンコイン(ENJ)もERC-20であり、今回ご紹介するのはこうしたNFTプロジェクトに関連する仮想通貨となります。

②注目のNFT関連の仮想通貨

CoinMarketCapという、データーサイトには「NFT」カテゴリーがあります。この中で時価総額TOP10をまとめたものが以下の表です。

NFT MCAP
本記事では表の中でめぼしい仮想通貨の特徴について解説していきます。

2-1. シータ(THETA)

シータ(Theta)はブロックチェーンビデオストリーミング用のプラットフォームで2019年3月に誕生しました。現在はYouTubeなどの中央集権型のプラットフォームが主流ですが、Thetaを使うことにより分散型のビデオストリーミングプラットフォームの構築が可能です。分散管理をすることで意図的な検閲などをなくし、コンテンツ制作者への利益を増大させ、効率的で費用対効果の高い映像配信を実現できます。

Thetaブロックチェーンでは、NFTを作成することができます。Thetaの人気動画で1億4000万人が視聴する「WORLD Poker TOUR」では、限定NFTのリアルタイムオークションとエアドロップが実施されています。Thetaは国内では未上場となっていますが、2021年に急激に成長しているのでチェックしておくと良いでしょう。

2-2. チリーズ(CHZ)

チリーズ(CHZ) は、スポーツやエンターテイメント業界でのブロックチェーン活用を目指したプラットフォーム、およびそこで使用される仮想通貨です。国内では未上場となっています。

チリーズが運営する「Socios.com」ではプロスポーツチームがファントークンを発行・販売することで資金調達ができます。チリーズは欧州サッカーやNBAなど、世界中の人気スポーツの名門スポーツクラブと提携しており、注目度の高いプロジェクトとなっています。

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ファントークンは、世界のスポーツクラブチームのファン投票の参加権や限定機能の使用権利を保有者に対して付与するデジタル資産です。ファントークンもCHZもERC20ですが、スポーツ×NFTは相性が良く、各クラブがサポーター向けにスペシャルNFTを発行して配布するケースも生まれています。

世界中どこにいても愛するクラブチームの意思決定に参加できることがチリーズ及びファンド―クンの大きな魅力です。今後、こうしたムーブメントが普及することで、関連NFTの市場もさらなる盛り上がりを見せるでしょう。

2-3. ディセントラランド(MANA)

デセントラランドはバーチャルリアリティ仮想空間(VR空間)のプラットフォームです。この仮想空間ではゲームを楽しんだり、アイテムNFTやコンテンツNFTを制作して販売したり、VR空間内の土地を表すNFTを購入して自分のアプリケーションを構築したり、イベントスペースとしてレンタルすることなどができます。特に土地はNFT市場で高値で取引されています。

MANAはERC-20トークンであり、デセントラランドのマーケットプレイスで決済用途に利用できます。今後、VR空間のユーザーが増加して、土地の価値が高まったり、NFTの売買が活発になるほど、MANAの需要も増加するでしょう。

2-4. テゾス(XTZ)

テゾスは仮想通貨市場全体の時価総額でトップ50に入り、欧州を中心に投資家からの人気の高い仮想通貨です。国内ではビットフライヤーやGMOコインで取引が可能です。

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テゾスはイーサリアムの競合に当たるスマートコントラクトプラットフォームなので、NFTの発行、マーケットプレイスの構築などの基本機能を備えています。

特にNFT分野として認識されることとなったきっかけは、マクラーレン・レーシングとの提携でしょう。マクラーレンは電力消費が少ないことを理由に、テゾスブロックチェーン上にノンファンジブル・トークン(NFT)プラットフォームを構築することを表明しています。マクラーレンのF1とインディカーのドライバースーツに、「Tezos」のブランド名が付けられます。

2-5. サンドボックス(SAND)

サンドボックスはブロックチェーン技術を基盤とした「ユーザー主導のゲームプラットフォーム」です。日本のゲーム開発企業スクウェア・エニックスをはじめ、複数の企業やファンドから総額201万ドル(約2億2,000万円)の融資を受けている大型プロジェクトです。

The Sandboxはイーサリアムブロックチェーンを使っており、ユーザーはプリセールで売りに出される土地を表すNFTを買ったり、キャラクターやアイテム・ゲームを表すNFTを作成したり、取引できます。

The Sandboxの仮想空間には166,464区画のデジタル不動産(LAND)が存在し、プレイヤーはその上に建物やゲームなどのデジタルアセットを構築できます。2020年3月に行われたLANDプレセールの第3ラウンドは20分で完売となり、1,300ETHが集まりました。これらのデジタル不動産は他のユーザーにレンタルして不動産収入を得たり、NFTマーケットプレイスで販売するといった使い方があります。

The SandboxのNFT(LAND)は、日本の仮想通貨取引所であるコインチェックでも取引が可能なので、国内でも注目度は高まっています。The Sandboxの利用者が増えるにつれて、プラットホームトークンであるSANDの価値の上昇も期待されます。これを機にチェックしてみると良いでしょう。

Coincheck NFTで取り扱っているThe Sandboxとは何か?

③まとめ

日本未上陸のNFT関連通貨に関して今回は解説しました。現在のところ、これらの仮想通貨は海外取引所や分散型取引所などで取引されている状況です。

将来的に、今回ご紹介した仮想通貨の中から日本の取引所で上場するものも出てくるでしょう。現在国内で上場しているエンジンコインの場合、上場の数ヵ月前にコインチェックとの提携が発表された事例があります。

最近では、GMO コインもNFT マーケットプレイスをローンチする計画を発表しており、エンジンコインとコインチェックの提携事例を踏まえて、今後の動向に注目していくと良いでしょう。

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中島 翔

中島 翔

学生時代にFX、先物、オプショントレーディングを経験し、FXをメインに4年間投資に没頭。その後は金融業界のマーケット部門業務を目指し、2年間で証券アナリスト資格を取得。あおぞら銀行では、MBS(Morgage Backed Securites)投資業務及び外貨のマネーマネジメント業務に従事。さらに、三菱UFJモルガンスタンレー証券へ転職し、外国為替のスポット、フォワードトレーディング及び、クレジットトレーディングに従事。金融業界に精通して幅広い知識を持つ。証券アナリスト資格保有 。Twitter : @sweetstrader3 / Instagram : @fukuokasho12