株式会社HashHubは7月12日、仮想通貨で毎日金利のような収入を得ることができるステーキングポータルサイト「Sanka Network」を公開した。
Sanka Networkは、PoS(Proof of Stake:プルーフ・オブ・ステーク)を採用する仮想通貨を利用して、金利のような報酬を得ることができるプラットフォームだ。通常、PoSを採用する仮想通貨は取引所の口座に資産を保有するだけで報酬を得ることができないが、Sanka Networkではユーザーの資産を預かることなくユーザー自身のウォレットで報酬を得られる仕組みとなっている。
サービスリリース時点における対応通貨は、ブロックチェーンの相互互換性の実装を目指す「COSMOS(ATOM)」、オンチェーンガバナンス機能を備えたスマートコントラクトプラットフォーム「Tezos(XTZ)」、次世代のブロックチェーンプラットフォーム「IOST」の3種類のみにとどまっているが、今後数か月で対応通貨は拡充されていくという。
PoSはビットコインやライトコインなどで採用されているPoW(Proof of Work:プルーフ・オブ・ワーク)とは異なるアルゴリズムだ。PoWではブロックを生成するとトークンを得ることができる仕組み(マイニング)を採用しているため、コンピューターの計算能力が報酬に直結する。その一方で、PoSは通貨の保有数や量に応じてブロック生成の難易度が変わるという仕組み(ステーキング)となっている。
ステーキングに参加し報酬を得るには満たさなければならない要件もあり、まだ誰でも簡単に参加できる環境が十分に整っているとは言い難い状況だ。Sanka Networkでは、こうした現状に対して「トークンを持つユーザーがだれでもネットワークに参加できるように。」といった意味を込めてサービスが開始されているという。HashHubは、ステーキング事業者が通常手数料として徴収する10-15%程度の手数料をゼロにするキャンペーンも行っている。同キャンペーンは8月末まで実施予定となっているため、興味のある方はこれを機に同サイトの利用を検討してみるとよいだろう。
PoSは、ビットコインが採用するPoWのように大規模なマイニング施設を必要としないため、PoWに変わるエコなシステムとして提唱されたコンセンサスアルゴリズムだ。本来、管理者がいない「非中央集権」と呼ばれるシステムのために生み出されたPoWだが、資金の多寡が報酬に直結する仕組みは、限られた参加者が影響力を持ち始めるという矛盾を招いていた。Sanka Networkのようなサービスが広まることで、仮想通貨の原点でもある「誰もが参加できる」という仕組みが再び注目されることに期待したい。
【参照サイト】Sanka Network
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立花 佑
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