金融投資事業を手がける米Galaxy DigitalでCEOを務めるMike Novogratz氏が、ビットコインの単位表記をBTCからSatoshiに変更すべきとの提案を行った。5月9日に自身のTwitterに投稿している。
Novogratz氏は、CoinbaseやBinance、Gemini、FTXといった世界の主要取引所のCEOをタグづけする形でTwitterに投稿。BTC表記は金額が高すぎるとして、Satoshi(SATS)での表記に移行しないかと提案した。
提案の背景にあるのは、暗号資産投資に明るくない人々にはビットコインが高価な投資対象としての人気が広まってしまっている点だ。ビットコインの最小単位は1BTCではなく1Satoshi(1億分の1BTC)であるものの、これを知らない人はビットコインを購入できないと認識してしまっているという。
Novogratz氏は、取引所などのビットコイン表記をBTC単位ではなくSatoshi単位に切り替えることで、こういったイメージを払拭することができると言及している。仮に、1BTCを600万円として計算すると、1Satoshiは0.06円に相当する。
リップル(XRP)やネム(XEM)といった暗号資産が日本で人気を持つ背景には、安価に投資できるイメージがあるからかもしれない。ビットコインが0.06円から投資できる暗号資産であるとのイメージが定着すれば、更なる市場の成長が期待できそうだ。
一方で、Satoshi表記にした場合にはビットコインの認知度が低下することにも繋がりかねない。Satoshiという表記は、ビットコインの生みの親であるサトシ・ナカモトに由来するが、そういった背景を知らない人にとっては、Satoshiがビットコインを意味することを知るまでには時間がかかりそうである。
今回の提案を行ったNovogratz氏がCEOを務めるGalaxy Digitalは、5月5日に暗号資産カストディ最大手のBitGoを12億ドルで買収している。BitGoは、2020年末にPayPalより7.5億ドルでの買収を提案されていたものの、金額の折り合いがつかず提案を拒否していた。
【関連記事】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法
【参照記事】‘Time to Switch to Satoshis’: Mike Novogratz
仮想通貨取引を始めるなら
株式会社techtec リサーチチーム
最新記事 by 株式会社techtec リサーチチーム (全て見る)
- 米Coinbase、NFTマーケットプレイスのβ版をリリース - 2022年4月25日
- イーサリアムが初の年間レポートを公開、16億ドルの財源やETH総発行量の0.3%を保有していることが明らかに - 2022年4月21日
- Meta、メタバースでのクリエイター向け販売手数料を47.5%に設定 - 2022年4月20日
- イーサリアム「The Merge」の実施が2022年後半に延期 - 2022年4月19日
- 「フォートナイト」運営のEpic Gamesにソニーが大型出資、メタバース事業に注力へ - 2022年4月15日