米決済プラットフォームPayPalが、米国で展開している暗号資産関連サービスを英国でも開始することが明らかとなった。8月23日にロイターが報じている。
2020年10月より暗号資産関連サービスを提供してきたPayPalが、初となる米国外での展開を開始する。まずは米国内でのサービスと同様に、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、ライトコイン(LTC)、ビットコインキャッシュ(BCH)の4銘柄における売買と管理に対応する方針だ。
英国における1週間あたりの暗号資産購入限度額は15,000ポンド(約220万円)に設定されており、年間上限も35,000ポンド(約530万円)になるという。7月に米国における購入上限を1週間あたり10万ドル(約1,100万円)に引き上げていたことを鑑みると、英国ではスモールスタートとなった。
米国で段階的にサービスを拡張してきたように、英国でもまずはPayPalプラットフォーム内でのみ流通させるという。サービス提供にあたっての提携パートナーは引き続きPaxosになる。最小で1ポンド(約150円)から購入できる点が特徴だ。
PayPalによる2020年10月時点での暗号資産市場への参入は、一連の価格高騰のきっかけとなった。全世界に2,600万以上の導入店舗を持ち、約3億2,500万ユーザーを抱えるPayPalの影響力の大きさが伺える。
英国での展開は、2月に開催された投資家向けイベントの中で説明されていた。当時は数ヶ月以内にローンチするとしていたものの、サービス提供のためのライセンス取得に時間がかかり、このタイミングでの発表となっている。
その後4月には、傘下のモバイル送金プラットフォームVenmoでも、暗号資産の売買・管理に対応していた。英国におけるPayPalユーザーは200万人を超えているといい、さらなる暗号資産市場の拡大が期待できそうだ。
なお、現時点でのPayPalの暗号資産関連サービスは、PayPalプラットフォーム内に閉じられたものとなっている。この点については批判的な意見もあげられているが、PayPalはプラットフォーム外へと資産を移動させるための仕組みを開発中だとしている。
【参照記事】PayPal launches crypto buying and selling in the UK
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