ヤフー、公募による企業版ふるさと納税の寄付先発表。カーボンニュートラルをテーマに8自治体、総額2.5億円の支援

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ヤフー株式会社は8月24日、企業版ふるさと納税の寄付先となる地方公共団体を公募する取り組み「Yahoo! JAPAN 地域カーボンニュートラル促進プロジェクト」の第1弾の寄付先を発表した。北海道三笠市、宮城県、埼玉県、神奈川県平塚市、新潟県、山梨県、三重県尾鷲市、鹿児島県大崎町の8地方公共団体で、各自治体が実施するカーボンニュートラルに向けた取り組みに対し、企業版ふるさと納税の制度を活用して総額約2.5億円の支援を行う。カーボンニュートラルをテーマにした企業版ふるさと納税の公募は、国内で初めての試みとなる。

企業版ふるさと納税は、地域再生計画の内閣府認定を受けた地方公共団体が行う地方創生の取り組み「まち・ひと・しごと創生寄附活用事業」に対して企業が寄付をすると、法人関係税が税額控除される制度。2016年より開始され、対象となる地方公共団体の数は46道府県1185市町村(2021年度第2回認定後)となっている。

同社は、持続可能な社会の実現に向け、地球温暖化対策を目的とした気候変動問題への取り組みを推進するとともに、23年度中にデータセンターなど事業活動で利用する電力の100%再生可能エネルギー化の早期実現を目指す「2023年度 100%再エネチャレンジ」を宣言するなど、環境負荷の低減に積極的に取り組んでいる。これらに加え、地方公共団体が行うカーボンニュートラル施策を、寄付を通じ支援することで、国内の脱炭素化を促進する。今年4月1日に公募を開始、多数の応募が寄せられた。

選定された8つの地方公共団体のプロジェクト概要を見ると、北海道三笠市の「石炭採掘跡へのCO2固定」は、閉山炭鉱の採掘跡にCO2を注入し固定させる技術の研究事業。実現すれば、石炭から水素を作成する過程で発生するCO2を固定でき、カーボンニュートラルな水素産出が可能になる。寄付金額は1億円。選定理由は「閉山炭鉱の採掘跡への炭素固定という地域性・独自性とCO2固定量のインパクトが大きい点を評価。実現すれば、太陽光などでは冬場電力が確保できない場所におけるエネルギーの地産地消の実現が可能になるとともに、他の地域にも横展開が期待できる」というもの。

以下、宮城県「海岸防災林の適正管理、藻場造成」に2688万円、埼玉県の「中小企業向けCO2見える化事業」に758万円、神奈川県平塚市「波力発電の商用化と漁船の電池推進船化、発電所周辺の藻場造成」に2400万円、新潟県の「一次産業による温室効果ガスの排出抑制・削減・吸収源対策」に393万円、山梨県の「果樹園での土壌炭素固定」に1038万円、三重県尾鷲市の「尾鷲ヒノキ市有林の若返り」に2560万円、鹿児島県大崎町の「リサイクル率No.1の大崎システムの横展開」に4599万円を寄付する。

同社はプロジェクトの公募を継続しており、今後も地方公共団体の取り組みを中長期的に支援していく。

【参照リリース】Yahoo! JAPAN、日本初「カーボンニュートラル」をテーマにした 公募による企業版ふるさと納税の寄付先を発表

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HEDGE GUIDE 編集部 ふるさと納税チーム

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