オーステッド、グーグルと150MWのPPA締結。G7は洋上風力発電を21年比7倍目指す

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デンマークのエネルギー大手オーステッド(ティッカーシンボル:ORSTED)は4月3日、米アルファベット(ティッカーシンボル:GOOGL)傘下のグーグルと、向こう15年間に及ぶ150メガワット(MW)の電力購入契約(PPA)を締結した(*1)。同月16日には、主要7ヵ国(G7)の気候・エネルギー・環境相が、洋上風力発電を2030年までに21年実績比7倍に増やすことで合意した。

両社による今回の契約は、30年までにデータセンターやクラウドリージョンなどをカーボンフリーエネルギー(CFE)で運用することを目指すグーグルのコミットに貢献する。米テキサス州ビー郡にあるヘレナ風力発電所で発電した再生可能エネルギーを供給する。同発電所は22年半ばに稼働を開始し、268MWの発電容量を有する陸上風力発電所だ。低コストの電力をテキサス電気信頼性評議会(ERCOT)がカバーする地域のうち、約9万世帯の電力需要を賄える。

グーグルは、30年までに24時間365日CFEで事業を運営する目標を策定した初の企業となる。オーステッドとPPAを締結したことで、ERCOTの既存の太陽光発電ポートフォリオに今回の風力発電所プロジェクトが加わる。グーグルは22年11月時点において、フィンランド、アイオワ、モントリオール、オレゴン、トロント、英国、スペインが90%CFE、またはそれに近い水準で運用されるリージョンになる。

オーステッドは30年までに17.5ギガワット(GW)の陸上風力発電所を新設すると共に、毎年約1.5GWの新規に導入する目標を掲げる。風力、太陽光、蓄電、再生可能な水素で構成されるクリーンエネルギーポートフォリオの拡大も目指す。22年7月には、英国の再生可能エネルギー支援スキームの差額決済契約(CfD)にて、世界最大級の洋上風力発電所プロジェクト「Hornsea 3」の事業権を獲得した。

世界各国および企業が再エネの大量導入を進めている。23年4月16日には、G7の気候・エネルギー・環境相が、洋上風力発電を30年までに7ヵ国で1.5億キロワットに引き上げる目標を打ち出した(*2)。太陽光発電は30年までに10億キロワットと、現状の約3倍に拡大させる。G7各国の政府が再エネ拡充に向けた旗振り役となり、今後もコーポレートPPAの締結が増加することが見込まれる。洋上風力を強みにクリーンエネルギーポートフォリオの拡大を図るオーステッドにとっては、更なる業績拡大に向けた追い風となりそうだ。

【参照記事】*1 オーステッド「Ørsted and Google sign first power purchase agreement in the US
【参照記事】*2 環境省「G7 Climate, Energy and Environment Ministers’ Communiqué

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フォルトゥナ

日系・外資系証券会社に15年ほど勤務。リサーチ部門で国内外の投資家様向けに株式レポートを執筆。株式の専門家としてテレビ出演歴あり。現在はフリーランスとして独立し、金融経済やESG・サステナビリティ分野などの記事執筆、翻訳、および資産運用コンサルに従事。企業型DC導入およびiDeco加入者向けプレゼンテーション経験もあり。
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