Holtara、25年1月の適用開始前にCSRD対応支援の新プラットフォーム立ち上げ。ESGデータレイク機能など搭載

Apex group傘下にてESG(環境・社会・ガバナンス)関連ソリューションを提供するHoltaraは12月9日、新たに企業持続可能性報告指令(CSRD)対応支援プラットフォーム「Holtara.io」を立ち上げたと発表した(*1)。一部の大企業は2025年1月以降に開始する会計年度からCSRDが適用されるため、関連ツールをリリースして同指令への準拠対応をサポートする。

CSRDは欧州連合(EU)全域における持続可能性報告要件を急速に変えつつあり、報告書の範囲と詳細を劇的に拡大している。企業は欧州持続可能性報告基準(ESRS)に沿い、ESG要因に関する情報を開示することが求められている。

コンプライアンスのプロセスは複雑で、企業は2,000もの質問に回答する必要があり、第三者監査の新たな要求も含まれている。コンプライアンスの期限が迫っているにもかかわらず、多くの企業が遅れをとっている状況だ。

Holtara.ioは、15年以上にわたるサステナビリティの経験に基づくHoltaraのアドバイザリー専門知識を統合し、企業が新しい規制に効率的に対応できる合理化されたエンドツーエンドのソリューションを提供する。

同プラットフォームは、ESGデータレイクとしても機能し、CSRD報告に必要なすべての情報を記録、整理、安全に保管するツールを企業に提供する。必要なデータに簡単にアクセスでき、構造化データも正しく導入する。

主な特徴としては、各質問に対する文脈に沿ったヘルプ、段階的な要件に適合する構成、過去の回答への適応したフォーム、無関係な質問を回避する柔軟性、重要なタスクに関するユーザーアラートが挙げられる。効率を最適化して利害関係者間のやりとりを削減するワークフローツール、監査対応可能なレポート出力といった機能も搭載した。

さらに、Holtara.ioと専門アドバイザリーサービスを組み込んだHoltaraのエンドツーエンドのサポートとして、法律の専門知識を持つサステナビリティの専門家による専門的ガイダンスを受けられる。

ダブルマテリアリティ評価を自主的に行うための研修、ガイドライン、テンプレートなどに加え、データ収集を簡素化し、監査に備えたCSRD報告書も作成する。主要な利害関係者向けの研修・ワークショップを実施するほか、CSRD準拠のための現在の報告の評価を行った上でのギャップ分析、ESRSに基づく実施サポートなども行う。

HoltaraのCSRD部門の責任者であるゲルト・ヤン・ファン・デ・ポール氏は「CSRDの複雑性を十分に理解しているからこそ、市場のニーズに合わせたプラットフォームを開発することができた。合理化された報告ソリューションと他に類を見ないアドバイザリーサービスを提供することで、企業が新しい基準を遵守し、持続可能性への取り組みを競争優位性へと転換するのをサポートする」と述べた(*1)。

【参照記事】*1 Holtara「Holtara launches new platform to help businesses meet CSRD requirements ahead of January compliance deadline

The following two tabs change content below.

フォルトゥナ

日系・外資系証券会社に15年ほど勤務。リサーチ部門で国内外の投資家様向けに株式レポートを執筆。株式の専門家としてテレビ出演歴あり。現在はフリーランスとして独立し、金融経済やESG・サステナビリティ分野などの記事執筆、翻訳、および資産運用コンサルに従事。企業型DC導入およびiDeco加入者向けプレゼンテーション経験もあり。
業務窓口
fortuna.rep2@gmail.com