NFT担保ローンのプラットフォームである「NFTfi」が10月29日、約140万ドルのローンが成立したことを発表した。NFTを担保としたものでは過去最高金額で、期間は30日、年率は9.69%になるという。
担保にされたNFTは「Autoglyphs」のAutoglyph #488というものだ。「Autoglyphs」のアートを生成するアルゴリズムはイーサリアム上に保存されている。これはジェネレーティブアートと呼ばれ、非常に人気が高い。現在、AutoglyphsのOpenSeaでのフロア価格は、280ETH(約125万ドル)となっている。
今回担保にされたAutoglyph #488は、Autoglyphsの中でも希少価値が高いものであるとのこと。NFTを担保にしたローンでは、他の担保付きローンと同様、返済が滞った場合に担保として預けたNFTが回収される仕組みだ。
今回のAutoglyph #488を担保としたローンは、MetaStreet DAOによって提供された。MetaStreet DAOはNFT担保のローンなどに資金を提供し、流動性を高めることを目的とした組織である。
NFTfiは、NFT担保ローンの貸し手と借り手をつなぐP2Pマーケットプレイスであり、貸し手の利益の5%を手数料として収益にしている。元本や期間、年利などは交渉可能だが、従来のローンよりも短い期間に設定するよう推奨しており、通常は7日、30日、90日に設定されている。
NFT市場の成熟が進むにつれ、分散型金融(DeFi)との連携が加速しているという。NFTを担保にしたローンを提供するプラットフォームも増加し、多くのローンのオファーや返済が行われているようだ。
担保として使われるNFTは「CryptoPunks」、「Bored Apes Yacht Club(BAYC)」、「Autoglyphs」、「Art Blocks」のような知名度が高く、高額なものが多い。NFT担保ローンを提供するプラットフォームはNFTfi以外にも、Strip Finance、Drops DAO、JPEG’dなどがある。
一般的に、NFTは価格の変動が激しいため、担保にすることが難しい。そのため、JPEG’dは分散型オラクルソリューションChainlinkと提携を結び、価格情報を得ることで対応している。
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【参照記事】https://twitter.com/nftfi/status/1453847386917417001
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