メジャーリーグベースボール(MLB)が、NFTを発行することが4月12日に明らかとなった。MLB公認の野球カードがNFTとして発行され、4月20日より販売が開始されるという。
NFTブームの火付け役となったナショナルバスケットボールアソシエーション(NBA)のNBA Top Shotに続き、ベースボール界からもNFTが発行される。野球カードコレクションを手がける大手企業Topps社がMLBおよび選手会と提携する形で実現した。
NFT化されるのは通常の野球カードであり、デジタルカードとしてデザインし直すという。ブロックチェーンはイーサリアムやFlowではなくWaxを使用する。
今回の取り組みを主導するToopsは、3月に日本への進出を発表していた創業80年の歴史を持つ老舗コレクションカード会社だ。4月に入ってからは、特別買収目的会社(SPAC)のMudrick Capitalと経営統合する形で株式上場を行う方針を明らかにしている。
Mudrick CapitalのJason Mudrick氏は、SPACを通してデジタル分野への投資を加速させると語っていた。戦略の軸となるのはNFTだろう。Toppsの収益のうち、既に全体の6%をNFT事業が占めているという。
Toppsは約1年前よりNFT市場に参入しており、最近はゴジラをテーマにしたNFTカードも販売していた。今回のMLBとの提携は、Toppsにとっても今後の収益の柱になることが予想される。
なお、Toppsはナショナルフットボールリーグ(NFL)とのNFT事業も議論しているといわれている。ただし、これまで締結していた物理的なカードのライセンスをそのままNFT化することは難しいとのことだ。
依然として盛り上がりを続けるNFT市場だが、既にピークは過ぎ去ったとするデータも公開されている。米メディアThe Blockによると、NFT市場は2月21日をピークに下降傾向にあるという。
1週間あたりの取引量はピーク時の1億9,640万ドルに比べて、現在は3,000~4,000万ドル付近を推移している。
【参照記事】Topps Debuts its First MLB Baseball Card NFT Collection With Topps Series 1 Baseball Launch
株式会社techtec リサーチチーム
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