半減期に向けて投資家の関心が高まり、4月末からビットコインのトランザクション数が急増した。これを受けて手数料が高騰する状況は数週間続いたが、現在までに状況は沈静化している。ビットコイン・デジタル通貨ニュースメディアのCoinDeskが5月27日、伝えている。
マイナーは採掘作業の報酬として各ブロックに含まれた手数料の合計と、新規発行分をそれぞれBTCで受け取る。新規発行枚数はおよそ4年毎に半減する仕組みで、直近では2020年5月11日(協定世界時:UTCベース)に1ブロック当たり12.5 BTCから 6.25 BTCとなっている。
手数料はトランザクションの処理コストであり、ユーザーはこのレートを任意で設定する。ビットコインのブロックサイズ上限のため、約10分毎に生成されるブロックに含まれるトランザクション量は1 MBに制限される。未承認のトランザクション件数が増加すると、より高い手数料のトランザクションが優先される仕組みだ。
ブロックチェーン分析企業Glassnodeによると、ビットコインネットワークでマイナーに支払われる手数料は5月21日に過去11ヶ月の最高値201 BTCに増加したが、5月26日までに80 BTCに減少した。未承認のトランザクションが反映される「メモリプール」は、5月18日に過去28か月間で最高となる267,608件(78.5 MB)に上った。その後は5月21日にピークを付けた取引手数料と共に減少傾向にある。
カナダの仮想通貨取引所Coincurveの創設者ウェイン・チェン氏によると、現在の手数料の減少は採掘難易度の下方調整が影響している。難易度調整はビットコインのブロック生成間隔を約10分に維持するため、2週間毎に発生する。採掘難易度が低下するとマイニングに参加していなかったマイナーが再び稼働を始めるため、トランザクションの承認が加速し、手数料が平準化する。こうした兆候は価格に上向きの圧力を加えるとされる。
半減期を経て不採算マイナーが撤退したことにより、BTCハッシュレートの7日平均値は5月11日の120 EH / s(エクサハッシュ)から5月23日に90 EH / sに低下した。これにより、採掘難易度は5月20日に約6%低下した。ブロックの生成間隔も半減期後に150%上昇して5月17日に平均14.3分となったが、5月27日までに平均11分に減少している。
【関連記事】ビットコインとは?特徴・仕組み・購入方法
【参照記事】Bitcoin Transaction Fees Decline as Network Congestion Eases
仮想通貨取引を始めるなら
高橋奈夕
最新記事 by 高橋奈夕 (全て見る)
- 暗号資産を使ったマネーロンダリング・テロ資金供与を調査する6つの指標、FATFがレポートを公表 - 2020年9月30日
- Visa、デジタル通貨技術の普及に向けてさらなるサポートへ - 2020年9月30日
- 複数の地区連邦準備銀行がCBDCの調査へ - 2020年9月30日
- 100以上のVCファンドから約5億ドル資金調達、分散型金融領域で年々強まるVCの存在感 - 2020年9月23日
- ブロックチェーンでプラスチックのサプライチェーンに透明性を。EUが180万米ドルを支援へ - 2020年9月18日