ビットコインへの積極投資で注目を集める米マイクロストラテジーが、役員報酬をビットコインで支払う方針であることが4月11日に明らかとなった。
マイクロストラテジーによると、雇用契約を結んでいない取締役会の役員に対して現金の代わりにビットコインで役員報酬を支払うという。これは、米国の上場企業としては初めての事例となった。
発表文では、「取締役会は、強固でありながら透明性に優れた価値の保存手段として機能するビットコインにコミットメントを表し、役員報酬の支払い手段としてビットコインを採用することに同意した。」と記載されている。
なお、実際にビットコインを付与する際には、会社で購入したビットコインを使用せずに一度外部の決済プロバイダーを通して米ドルをビットコインに換金した上で支払われるという。報酬額はこれまで通り米ドル換算によって計算され、報酬額に変動が出ないよう送金の際に考慮して支払いが行われると説明された。
マイクロストラテジーは、米国の上場企業の中で最も多くビットコインを保有している企業だ。2020年8月より会社資金を使ってビットコインの購入を開始しており、その後も度々まとまった額の購入を繰り返している。
現時点で91,579BTCを保有しており、約22億ドルをビットコインの購入にあてている。これは、ビットコイン総発行量の0.436%に相当し、約60億ドルに換算される。今のところはビットコインの購入事業は黒字となっているようだ。
米国では、2月にフロリダ州マイアミ市が市の職員への給料をビットコインで支払う法案を可決していた。希望者は、給料の一部または全部をビットコインで受け取ることができる。日本では、労働基準法で給料を通貨で支払わなければならないと定められているため、原則的に給料をビットコインなどの暗号資産で支払うことはできない。
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【参照記事】MICROSTRATEGY INCORPORATED
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