ニューヨーク証券取引所(NYSE)が、レガシー金融としては初となるNFTを発行したことを4月13日に発表した。
NYSEは、企業が証券取引所に上場する瞬間を祝福するのは特別なことであるとした上で、Unity、Spotify、DoorDash、Coupang、Snowflake、Robloxの6社のNFTを発行している。それぞれショートムービーがNFTとして発行されており、これらは販売されているわけではない。
今後も革新的な企業が上場する度に、同様のNFTを発行したいと言及している。今回の取り組みに際して、 暗号資産プラットフォームのCrypto.com上でアカウントを開設。発行されたNFTが公開されている。
今回NFT化されたのは、上場後に入る膨大な注文のうち最初の取引となる「ファーストトレード」だ。ファーストトレードは、新規上場企業にとって特別な瞬間を意味するため、NYSEとしてはこのメッセージをNFTに込めたという。
NFTは、その性質上投資の対象として購入されることが多くなっているが、マーケティング戦略の一環として活用されるケースが増えてきている。映画「ゴジラvsコング」では、上映に合わせてオリジナルのNFTが販売されるなどして話題となった。
NYSEの取り組みが株式の公開先を選択する際の要素として機能するかは定かではないものの、非常にユニークな取り組みとして注目を集めることにはなったのではないか。NFTの発行に際して、NYSEは次のようにコメントしている。
「イノベーションは、私たちがNYSEでまさに行っていることです。私たちは直接上場を初めて行い、SPACの出現を最前線で後押ししました。私たちはNFTのイノベーションを新しいムーブメントとして推進する手助けをしたいと思っています。」
【参照記事】NFT – There’s only one First Trade
株式会社techtec リサーチチーム
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